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<ミャンマーで今、何が?> Vol.439
2021.06.28
http://www.fis-net.co.jp/Myanmar
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━━【主な目次】━━━━━━━━━━━
■小バカが大馬鹿に!?!その3
・08: アリの一穴を期待して
・09: メディア対応
・10: 権力シフト
・公式ツイッター(@magmyanmar1)
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・08:アリの一穴を期待して
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アホらしいが、国防大学の壇上で大学教授の角帽を被り赤いガウンを着た神妙なチンチクリンが、狡猾で老獪なロシア大統領の演出振付で大化けしようとしている。
気を取り直して話を続けよう。
プーチン子飼いの操り人形の観光旅行がミャンマー国内で報道されはじめ、ロシア称賛の言葉とともに国民注視の中で踊り始めた。
ロシアの兵器産業も、ハニー・トラップも、巨額な裏金工作も、大親分とその懐刀が開拓した独壇場であった。本来であれば小モノが手出し出来ない黄金の打ち出の小槌であった。
その実態はぶら下がりの報道陣たちが無邪気なほどに露呈してくれる。彼らはイエスマンで批判精神など皆無だからだ。
特に訪問した兵器工場で手渡される会社案内のパンフレットをそのまま転載しているので、工場の沿革・主要兵器・訪問した地域の歴史など彼らの宣伝そのままに紹介するところが無邪気でもある。
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・09:メディア対応
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仮に大親分の健康状態に異変が起こったとすれば、繰り返すが仮にの話である。
言論統制のため情報は限られ今の段階ではエビデンスは皆無である。それだけに推測は許して頂きたい。
だが日を追うごとに、些末な情報がモザイク絵として浮かび上がってくるから不思議だ。合理的な推測が的をえた場合、合わせ絵がより鮮明となる。IBMの創設者ワトソンのThink=考えろ!はいつの世でも大切だ。
テレビでコメントする学者先生や元駐緬大使、元駐在員などの話は昔話が多い。ミャンマーの今を反映していない。
真面目くさった議論より現場に戻って推論を展開するシャーロック・ホームズや創作ストーリーの天才スティーブン・スピルバーグが打開のヒントを与えてくれそうだ。
かと言って根拠のない話をする訳ではない。
初代独裁者ネウィンの90歳の誕生日がセドナホテルで行われた。彼に平伏する乱造された将軍たちが出席するビデオが市中に流れ出た。その2年後にネウィンが真綿で殺され、国家反逆罪として軍事法廷で男系一家の徹底的な壊滅作戦が実行された。
二代目独裁者の愛娘の結婚式のビデオも市中に出回った。これはダイヤモンド婚と囁かれ、ヤンゴン市内のすべての宝飾店からダイヤモンドが消えた。
利権絡みの外国人を含めた実業家だけでなく、軍人天国の天下で一旗揚げたい胸に一物の野心家たちが結婚式の貢物として買い漁った結果である。
身内用に撮影されたビデオがどうやってコピーされ市中に流出したのかすべては藪の中だ。
クーデター翌日の2月2日はミャンマー国軍の乱造された将軍たちが平伏するもと元老の誕生日である。
この国の仕来りとして、学校の恩師、面倒見の良かった職場の上司、軍人世界では特に上官等の自宅に、元部下が思い思いの手土産を用意して参集し、肩叩きをしたり、頭髪を洗髪してあげたり、台所仕事を手伝ったり、ごった返す客人のもてなしをしたりと、参加者全員で恩師の健康と長寿を祝い祈る大切な日である。
同様の趣旨での参集が水祭りの翌日ミャンマー暦正月に行われる。単主絵と言えば一世を風靡した天下の独裁者である。
世界が注目する中、軍人ヒエラルキーの中で、うだつの上がらなかった自分を大統領にピックアップしてもらったテインセイン、そして同様にうだつの上がらなかったチビ助を全軍を掌握する上級最高司令官にピックアップしてもらったMAHなど本来ならば真っ先に駆けつけるべきである。
不思議な事に、恒例の行事のウワサが両日ともに何ひとつ流れて来なかった。
ウワサのネットワークでは世界最先端を行くミャンマーだけに首を傾げる事件だ。
そこで極論した。
この伝統行事はネイピードの豪華邸宅では実行されなかったと勝手ながら断定することにした。合理的な思考か否かは読者に委ねたい。
実は何年も前になるが、この国のトップのトップご家族と非常に親しい読者からこのメルマガにメッセージを頂いたことがある。当時直接の接触にまでは至らなかった。
今となっては季節外れだが、もしお会いできるものならお会いしたい。スピルバーグ監督の創作物語にでもお付き合い願えれば幸甚である。まだヤンゴンにお住いだろうか?
余談になってしまった。話はミャンマーNo.1の政商であった。
ビルマ語版政府系日刊紙チーモンとアリンの2紙が報じるモスクワ便りをヤキモキしながら読み解いているのではと想像している。
自分の牙城が何処まで崩されていくのか、心配で堪らないはずだ。
操り人形が訪れる工場、そして紹介される主要幹部たちは懐刀自身が大親分のバックアップで手掛け開拓したドル箱である。そこにあのチビが手を付けた。
プーチンとしてはその経緯を充分に知りながら、飛び込んできた甘ちゃんをどう操るかニンマリしている事だろう。
大親分の異変を極秘で打ち明けられたプーチンが、ミャンマー政権シフトのチャンスを握ったと、悪知恵を個人レッスンしているのかも知れない。
これでミツヒデが巨大政商の利権を総盗リする。その御礼としてミャンマーの森林資源・米(コメ)・レアメタルなど好き放題にとなる。結果としてミツヒデは売国奴となり、ロシア連邦国防軍の手先となる。
この読みからすると、スーチーが国家機密暴露とか国家反逆罪で起訴されるのは、自分の悪巧みをスーチーに摩り替えるミャンマー国軍伝統の巧妙な手口であることが見えてくる。この為には極秘で行われる軍事法廷の非公開性は非常に便利である。
プーチンの描くグランドデザインはかなり大掛かりと見た。6月20日の朝ネイピードを特別機で出発し、27日の新聞ではまだロシア国内をウロチョロしている。国難を残してと言うか、自分で引き起こして気楽なものだ。本人としては国軍内部はグリップしていると思っているかも知れないが、お天道様が許してくれるだろうか???
昨日不思議な記事がFBで流れた。留守居役のNo.2副総司令官ソーウィンが、MAHよりNo.1の上級総司令官を引き継いだら、即座に政権をNLDに戻し、自分は引退する・・と語ったと言うニュースである。
裏など取れていないので、本来ならこのようなウワサ段階の情報は扱わない。
だがホームズならなんと推理するか?ドクター・ワトソンに当たってみた。
No.1の政商に聞いてみろと言う応えであった。
これまでに単主絵の部下であったシュエマンや上級軍人との付き合いには金銭・オンナを含めて強力な鼻薬を利かせてある。
一人ひとり命取りとなるスキャンダルを抱かせてある。
モスクワでの行状次第だが、虎の尾を踏んだと判断したら秘してきたスキャンダル記録が役に立つ。
ある日どこからともなくウワサが流れてくる。それが留守居役を恫喝してNo.1に対する謀反情報を振り付けしたのかもしれない。
こんなのは序ノ口だ。スキャンダル記録はパナマ文書より分厚いとウワサされている。
アリの一穴が叛乱軍政権を脅かしはじめるかもしれない。
ミツヒデにとっては身内からの叛乱である。本人自身の財産それどころか家族を含めた生命がヤバクなるはずだ。
そこですがるのは元KGB長官、別の言葉で言えば現代のロシア皇帝しかいない。このマスタースパイは生殺与奪の運命をもてあそぶ非情で高尚な趣味があると聞いた。
ロシア大好きでも、いつかはネイピードに戻ってくる。舞台を移しての展開が面白くなってくる。楽しみだ。
高価な買い物をロシアの武器商人に約束して、国内でのカネの締付けがこれまで以上に厳しくなる。国民の窮乏生活・現金逼迫の声がミャンマー全土から湧き上がってくる。
伝説のNo.1政商がどのように仕掛けるか?そこが多分天下の分け目となるだろう。すべては一寸先は闇の世界である。
なおプーチンの性格や考え方についてはCBSやBBCなど長時間のインタビューが参考になる。それを徹底的にご覧頂きたい。日本の政治家よりは遥かに丁寧に返答している。質問の趣旨が不明な時はそれを徹底的に質した上で回答するので議論が成り立っている。そういう意味では習近平および彼の報道官とは対応が全く異なる。5年前10年前の独占インタビューも鑑賞出来るので、プーチンその人物を堪能いただきたい。
ご承知の通り、米国CBSの美人人気アンカーMegyn Kellyとの遣り取りは絶妙だ。サイバー攻撃を仕掛けトランプの大統領選を操作したとシツコク追求する。ウンザリしながらもプーチンは、それはNYタイムスの論説で何ら証拠が無い。貴女自身のCBSチームで調査したのかと反論し、緊張した二人の顔が超アップで映し出される。
本番前の立ち話では、貴女とは一言も話したくない。だが貴女はじっと見つめていたい、と冗談とも本気とも取れる粋なセリフをこの元KGB長官は聞かせてくれる。
MAHや習近平などの政治家気取りより遥かにレベルが高い、そして心理戦が得意だ。
プーチンは80〜90%位英語が分かる筈だ。だがロシア語通訳を必ず同席させる。そこがこのスパイマスターの怖い所である。通訳タイムに彼はインタビューをどう支配するか策略を巡らしている。
という事で、今回の観光旅行でミツヒデの小賢しさが見えてきた。それをトピックを絞りながらなどシリーズでお伝え出来ればと考えている。
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・10:権力シフト
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今回の旅行の大義名分は2021年国際安全保障第9回モスクワ会議への出席である。
6月23日水午前モスクワのRadissonホテルで行われたこの会議の模様が翌24日の日刊英字紙で報じられている。
67カ国の首脳、国防大臣、国防副大臣、高官、招待客が出席。
最初にRosoboronexport社をはじめとした軍用武器の陳列見学が仕組まれている。
ロシア側にとっては、世界最強のハイテク武器セールスが主目的と読める。
67カ国とはロシア製品ご愛用の大切な顧客たちである。
更に一捻りすると、軍需産業とは今の世の中で天文学的数字の利益を生み出している。
67カ国には顧客だけでなく、プーチンへの売込を狙う製造メーカー・ハイテク産業も含まれていると読める。
会議冒頭にプーチン閣下がビデオで挨拶。続いてロシア連邦国防大臣が開会宣言をした。
閣下自身が軽々に出席して安売り込みをしないところがKGB上がりのプーチン流である。
ロシア連邦国防軍副大臣が司会を務め、議論を行った。参加者はロシア陸軍参謀総長、中共軍Colonel-General、カタール副首相兼国防大臣、ベラルーシ国防大臣、国際赤十字社総裁兼アフガニスタン前大統領などでオンラインでの議論参加国もあった。
この分野ではMAHが議論に加わったとの記載は無い。
MAHは国際政治におけるアジア太平洋地域と言う分科会で議論に参加したとなっており、その討論内容は別枠掲載されている。
確かに同日紙第4頁を潰し国内ニュースの欄でMAHのスピーチ全文が転載されている。
写真によれば、4人のパネリストがステージ上に座り、その中の一人がMAHで参加者の前で原稿を読み上げた事が分かる。
記事によれば議論したとなっているが、スピーチ原稿は、いかにも御用学者が用意した様なありきたりの内容で、メルマガ読者に紹介すべき注目すべき点は皆無である。冴えない会社の秘書室が用意した原稿と言えば分かってもらえるだろうか?
世界中の人々から無視・非難される中、これだけの国際会議の晴れ舞台で原稿を某よみする機会を与えてくれたロシア連邦の国防軍トップの配慮には、感激したこと大いに想像できる。そのために帯同した記者・カメラマンが役に立つ。
GNLM紙の国内ニュース欄に掲載させているところがミソである。MAHは国連やアセアンでは非難の的だが、今回のロシアの国際会議では眩しいばかりの晴れ舞台をロシア連邦の国防軍が用意してくれた。これこそ最高の国内向け宣伝となる。ロシア語で言えばプロパガンダである。
プーチンの老獪さが読めてくる。これはMAHとプーチンにとってWin-Winの危険なゲームと言うことを甘ちゃんは気付いているのだろうか?
続いて、ベトナム、バングラデッシュ、ブルネイの首脳高官がそれぞれのトピックで演説した。アセアンはひと括りにされがちだが、顔ぶれからそうでない事が興味を惹かれる。
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観光旅行はまだまだ続くようだ。新聞も溜まって来た。本日はここまでにしたい。
ヤンゴン時間6月28日月午前5時0分。
東西南北研究所
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