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<ミャンマーで今、何が?> Vol.416
2021.02.28
http://www.fis-net.co.jp/Myanmar
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━━【主な目次】━━━━━━━━━━━
■Sai Toe Nan Peiからひと言
・01: 2021年02月27(土)午後8時発表
・02: Sai Toe Nan Peiって誰?
・03: <カバー・マチェイ・ブー>
・04: この詩はビルマ語で味わって欲しい
・05: 緊急ニュース速報!
・公式ツイッター(@magmyanmar1)
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・01:2021年02月27(土)午後8時発表
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陽性感染者数合計:141,890名
新感染者数:15名
死者数合計:3,199名
退院者数合計:131,454名
現在検査中:名(*数字判明せず)
出典:ミャンマー連邦・保健スポーツ省
(*市外で射殺された毎日の詳細データを発表して欲しいものだ!!)
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・02:Sai Toe Nan Peiって誰?
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実はその正体は不明である。その発音から日本人らしき名前を連想し“さいとーナンペイ”と勝手に呼ばせてもらっている。Saiとはシャン州で男子名に被せられる敬称でMrとか“さん”に相当する。この地の少数民族は男子と女子、年長者と若輩者と、頭の敬称で判断できることが多い。
だから敬称を省けばトーナンペイで、ビルマ族同様に姓名の分別はない。
どういう訳か日本語を解し封印された伝記「アウンサン物語」を著した。日本文学研究者のU Ye Mya Lwinがビルマ語に翻訳し、出版されたので、地元の人には少しばかり知られているかもしれない。
老獪な男で水島上等兵の生まれ変わりとうそぶくクセもある。独文学者・竹山道雄の描いた“ビルマの竪琴”の世界である。酒に酔うと、言葉を巧みに操り、日本人に化けると聞いたこともある。
性格は非常に陰気で、他人と会いたがらない。特に日本人との接触を嫌う。多分正体がバレルのを極度に恐れるのだろう。そのくせYangon Press誌上(*2016年11月1日発行)では臆面もなくその老醜を晒している。
嫌味なところは私そっくりだ。他人に好かれるタイプではない。生まれ変われば自分の分身ではないかと思うこともある。いまのいまだからこそ杯を酌み交わしてみたい。
シャン州の人脈を頼って連絡したら「大都会は心が穢れる。マンダレーも、ヤンゴンも、ネイピードもだ。山奥で孤独を磨け! でっかいぞー!ミャンマーは。チッポケな考えに落ちいるな。この国は懐が深いぞ・・!」と叱責の伝言が戻ってきた。
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・03:<カバー・マチェイ・ブー>
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軍が政権を握った翌日から、ひとつのスローバラードがミャンマー全土で静かに唄われるようになった。その裏話をご紹介したい。
タイトルは<カバー・マチェイ・ブー>で<地球の終わりまで貴様は許されることはない>という意味だ。
今年63歳のナイン・ミャンマーが1977年にアメリカのバンド“Kansas”の名曲“Dust in the Wind”を“この世の終わりまで忘れない”と訳して発表した曲が、1988年の学生運動すなわち33年前から有名となり軍人政府に対して唄われるようになった。
1980年代後半にミリタリーに反対する曲を7つ書き、その内最も有名になったのがこの<カバー・マチェイ・ブー>である。北オカラッパの農場でビルマ語で書き上げた。最初は近所に住む少女10名と少年4名でレコーディングそうだ。
その意図するところを稚拙な和訳でご紹介したい。
繰り返すが原文はビルマ語で、英語は単に仲介役である。孫引きなので祖国のデモクラシーに対するミャンマー人の心をどれだけお伝えできるかおぼつかない。
<地球の終わりまで貴様は許されることはない>
我々の命を奪って血の記録を書いたのだから
力強い革命よ
デモクラシーのために死んだ勇敢なヒーローたちよ
祖国ミャンマーは殉教者によって建設された
そして強い決意のもとにモンスターたちと恐れずに闘った仲間たち
敬愛する祖父Ko Daw Hmaing 筆を持って植民地主義者と闘った
我々の歴史は自分たちの軍隊によって破壊されてしまった 何て恥ずべきことだ。
我等のリーダー同志アウンサン 祖国独立のために闘った
天国から振り返って欲しい お願いだ! 我が祖国はいま血の海だ
なんて忌まわしい 神も仏もないなんて 暴力だけが蔓延っている
殺戮された死骸がそこかしこに
為すすべもなく地面に横たわっている
へーイ! 我が兄弟 姉妹 そして仲間たち
これらの血の海はまだ生温かい
だから 迷ってはいけない
闘いの途中でなくなったヒーローのように
自分たちのデモクラシーのために勇ましく闘おう
これほど祖国を愛するのは我々だけだ
ここに誓う 貴様のしたことは永遠に許されないと!
以上
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・04:この詩はビルマ語で味わって欲しい
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できなければ、英語又は中国語で。だがそれではミャンマー人の言葉は読み取れない。
ビルマ語のタイトルは<Kabar Makyay Buu>である。
その英語訳は<“There is no pardon for you till the end of the world”>となっている。
だから<地球の終わりまで貴様は許されることはない>と和訳した。
「意味はその通りだが、英語は長すぎる」と学生の一人が不満を表明した。
ビルマ語はたったの3語で表現できる、と主張する。
世界一短い詩<俳句>をたしなむ日本人として、その簡潔さが気にいった。
このポエムはすべてビルマ語で書かれている。そして当然ビルマ語で唄われる。
この詩はYFL(*ヤンゴン外語大)の専攻学生たちが“英語”と“中国語”に翻訳している。
“中国語”は省略し、“英語”のみをご紹介したい。
<“There is no pardon for you till the end of the world”>
“Cause that’s the bloody record written by the people’s lives”
“The Strong Revolution”
“Oh the brave Heroes died for Democracy,”
“Our country, Myanmar, is a place built with Martyrs”
And with strong affirmation and lack of fears to fight against the Monsters, Our People.
“Dear Grandpa Ko Daw Hmaing, who fought against Colonies with pen, our history was shamefully destroyed by our Myanmar Military themselves”
“Oh our leader Tha Khin Aung San, who tried to get the independence, please look us back from the heaven - our country is bloody now”
“What the hell! No mercy, just bullies”
“Dead bodies are here and there,”
“Helplessly lying on the road”
“Hey! My brothers, sisters and friends”
“Those blood bath can be still felt”
“And so, don’t confuse it”
“As the fallen heroes,”
“Let’s bravely fight against for Our Democracy”
Cause we are the ones who unconditionally love our country
“We swear, We’ll never forgive what you’ve done”
Translated by - English & Chinese Major Students
(Yangon University of Foreign Languages)
#SaveMyanmar
We don’t want military government
#AungSanSuuKyi government
We want our leader back
#RejectTheMilitary
We are voicing out own opinion on this
#WhatishappeninginMyanmar
余談だが、最下段のハッシュタグは、正に「ミャンマーで今、何が?」そのものの英訳である。
私はこういう偶然に出遭うのが大好きだ。
(*実はこの英語部分がすべて文字化けしたそうなので、再タイプし直して、プロバイダー殿にもう一度ご努力をお願いしました。従ってアップは一日遅れます)
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・05:緊急ニュース速報!
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今現在2月28日(日)午前9時50分。
本日は早い時間からミャンマー全土でCDM(*市民不服従運動)が展開されるとウワサされている。しかも22222を上回る規模だそうだ。ヤンゴンも下街中心地だけでなく、ヤンゴン郊外も白装束の若者たちが列を作って警察との衝突を避けある方向へと行進していく。
バカ殿はシューキンペイと同じで、装甲車と銃弾で増殖中のデモ隊を押さえつけられると信じているのだろうか? それが成功したのは天安門事件までだ。CDMの若者ははるかに優れている。スマホの活用ではバカ殿もシューキンペイもはるかに及ばない。諦めることだ。
私のアパートも大通りから入ったナンバー通りの横丁である。
訪ねてきた生徒が息せき切って状況を説明してくれた。
大通りには警察隊を満載したトラックが一列に停車しており銃を構えている。
午前8時頃だった。室内でもパンパンと空気銃のような音が聞こえた。
横丁を見下ろすネコの額のベランダに出ると、白ヘル・白シャツの若者が全力疾走してくる。
向かいのアパートから顔を覗かせている主婦が必死で金切り声を上げている。
「こっち、こっちへ逃げなさい!だめそっちへ逃げちゃ!」当たらずとも遠からずの和訳である。グランドフロア(*日本のビルの一階)の前に男たちが数人たち、逃げる彼らの行く手を遮り、ここに入れと誘導している。
白装束が四五人そこへ飛び込んでいく。一様に背がすらりとした若者で、男の子、女の子、みな必死で横丁を右往左往する。警官は追いかけてこない。
耳を澄ますとパンパンが聞こえる。
若者たちにとって実射は初めての経験の筈である。
生徒はアップされたばかりの厖大なビデオを次々に見せてくれる。まさしくビデオ時代のデモだ。
赤いスカーフを首に巻いた警官が宅配のバイクを止め、中のサンドイッチを奪って食べている。路上の売り子から略奪して金も払わない。バカ殿は完全に市中の騒じょうを引き起こそうとしている。
金網で厳重に囲った警察のトラックに大勢の若者が詰め込まれた。
間抜けな警官はスマホを取り上げることに気付かない。ぎゅうぎゅう詰めのトラックから若者が車内の模様をアップロードする。きれいな画像でないだけに迫力がある。
ヤンゴン市内の他のタウンシップ(*ヤンゴンでは“町区”を英語表現する)から画像が次々と飛び込んでくる。警官に太ももを撃たれたオジサンが血だらけで横たわっている。
まさに<カバー・マチェイ・ブー>の世界だ。
ネットに繋がったようなので本日のドキュメンタリーはここまで
ただいまのヤンゴン時間2月28日(日)午前10時25分。
これから発信トライ。
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