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＜ミャンマーで今、何が？＞ Vol.403
2021.02.05
http://www.fis-net.co.jp/Myanmar
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━━【主な目次】━━━━━━━━━━━
■戒厳令2021.02.01の主役を分析
・01: 2021年02月04（水）午後8時発表
・02: U Myint Sweとはどういう人物？
・03: 経歴書の裏面を読みたい！
・公式ツイッター（@magmyanmar1）
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・01：2021年02月04（水）午後8時発表
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陽性感染者数合計：141,104名
新感染者数：177名
死者数合計：3,163名
退院者数合計：126,869名
現在検査中：名（＊数字判明せず）
出典：ミャンマー連邦・保健スポーツ省
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・02：U Myint Sweとはどういう人物？
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スーチー政権の副大統領だったが、今回のクーデターで立法・司法・行政という三権を掌握した国軍上級最高司令官ミンアウンラインより、緊急事態宣言下の臨時大統領として指名され受諾した。
1951年6月24日マンダレー生まれの69歳。
ミャンマーのエリート将校を育成するピンウールインにある国防大学アカデミーを1971年第15期生として卒業した。
彼の経歴で特筆すべきことが３つある。
2002年；ネウィン家族による国家転覆の陰謀が露見したとして、ネウィン一族を一網打尽にしたがその総指揮を任された。
2004年；国内外の情報を独占していたキンニュンを逮捕し、その一派である国軍インテリジェンス組織を完璧に解体させた。その功績により2006年1月それに代わる特別第5作戦のチーフ（＊正式にはBSO-5）となった。
2007年；8-9-10月燃料費高騰を引き金に仏僧たちが市街地でデモ行進を繰り広げたサフラン革命を国防軍が銃弾で殺戮制圧した事件2005年には中将の位に上り詰め、少数民族のモン族出身者としては異例の出世を遂げた。
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・03：経歴書の裏面を読みたい！
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大概の報道は通り一遍のことしか書いてなく、落穂ひろいの苦労がない。犯罪捜査官のように天眼鏡で米粒一個を探す努力がない。
いまのマスコミ大手の新入社員は、首相番記者と名前は格好良いが、結局は深夜に首相夫人からお茶漬けの一杯を、あるいは上等なウィスキーを飲まされて、段々と忖度記者に育成されていくと、先輩記者が語っていた。
YouTubeの発達で誰もがチャリンコを使わずに現場に駆けつけることができる時代となった。飛行機を使わずにどこへでも飛んでいける時代になった。チケットを購入する代わりに、キーワードを思いつくセンスが必要だ。言いたいことは今はスマホの時代だということである。
U Myint Sweで重大なことを２つ忘れていた。
彼の義理の息子がオーストラリアの市民権をもっていた。そこで彼を副大統領に指名する陽動作戦が実行された。
ミャンマー連邦の2008年憲法によれば、外国籍の家族がいればその資格はない。U Myint Sweが指名されて、精査されて、義理の息子の存在で副大統領候補は不適格となる。これはスーチーに対するダメ押しで、スーチーは絶対に大統領にはなれないと思い知らせる茶番劇であった。
江川君ではないがミャンマーでも空白の一日、いや憲法条文に解釈上の抜け道があった。それを見つけたのはスーチーの法律顧問U Ko Nyiである。ムスレムの憲法学者でヤンゴン国際空港のタクシー乗り場で衆人環視の中、射殺されてしまった。
私と私の友人はその日を挟んで現場を通過している。そして射殺の翌日、銀座で落ち合いこのニュースをシェアした。その当時は何がなにやら分からなかったが、U Ko Nyiの自宅は東西南北の事務所から歩いて10分。
ミャンマーに真剣に向き合う同好の士はご案内することにしている。
これらの記憶、関連情報は、メルマガに詳しく記録してある。いまはバックナンバーをチェックする時間はない。
こんなことを書いているうちに大事なことを忘れるところだった。
スーチーの第一次政権、すなわち2016年から2020年にかけてである。
U Myint Sweが忠実にやり遂げたことがある。
シュエダゴン北口にある荒れ果てていた殉難者廟。各国政府の要人が必ず献花に訪れる場所でもある。日本大使公邸の裏側に位置するアウンサン博物館。
ヤンゴン下街、その中心をなす大英帝国の旧総督府。この三ヶ所はミャンマーの歴史を辿る名所旧跡といってもよいだろう。
U Myint Sweはこれら補修作業の特別総合監督に選ばれた。誰によって？アウンサン将軍の娘スーチーによってである。軍人にとってアウンサン将軍はビルマ国防軍を産みだした国父である。軍人にとってその国父の記念碑である名所旧跡を三箇所も任された。実に名誉なことであり，U Myint Sweは誇りをもってこれらを忠実に成し遂げた。
これらを含めてU Myint Sweの出世ドラマの陰に誰がいたか？ 見逃していけない重大な一点である。
敬愛する読者諸氏にお願いしたい。何度目かの寒波に襲われる中、どてらを着込んでも良し、熱燗を飲み干しても良し、身辺を暖かくして、誰にも邪魔されずに深夜、自問自答していただきたい。
スーチーはStay-At-Homeはコロナ哲学の最高のチャンス、そうは言わなかったが、それに似たようなことを口走っていた。このメルマガはそう解釈している。
今回のクーデターの骨組みが薄っすらと見えてこないだろうか？
ミンアウンラインよりも軍人の位では上官であるU Myint Sweを先に取り上げた。それだけに彼の心の底を覗いてみたい・・＊
今回はここまでとしたい。
ただいまのヤンゴン時間は2021年2月5日(金)午前09時20分である。
停電は免れているが、WiFiで発信できるか、ますます心細くなってきた。
すべてはヤンゴンの通信事情、そして日本ではプロバイダー殿次第である。
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