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<ミャンマーで今、何が?> Vol.394
2020.11.26
http://www.fis-net.co.jp/Myanmar
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━━【主な目次】━━━━━━━━━━━
■英語は国際共通語!
・01: 2020年11月25日(水)午後8時発表
・02: 日本人YouTuberもオモシロイ!
・03: 国際化に役立つ中東のTV局
・04: フランスよ、オマエもか?
・公式ツイッター(@magmyanmar1)
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・01:2020年11月25日(水)午後8時発表
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陽性感染者数合計:83,566名
新感染者数合計:1,330名
死者数合計:1,810名
退院者数合計:63,366名
現在検査中:18,390名
出典:ミャンマー連邦・保健スポーツ省
繰り返すが10月22日午後8時時点での感染者数は4万人突破、死者数が千人に近づいているとメルマガでお伝えした。それから一ヶ月が過ぎた。陽性感染者数は倍増の8万人を軽く突破した。死者数も8割増で倍の2千人に近づいている。これがミャンマーにおけるコロナ感染の実情である。
ミャンマー政府は貧困家庭に段階的に金銭・食料・必要品を支給してきた。今回も現金4万チャット支給すると発表した。対象者は貧困家庭と認定されねばならない。貧困といってもグウタラ旦那にグウタラ息子、母親一人の稼ぎをギャンブルや酒に費消し貧困から抜け出せない家族もある。
年老いた両親が病身で割高の薬代が払えない貧困家庭もある。働き手がいて当面困らない家庭でも、隣家が貧困家庭と認定されると、自分たちも4万チャットを要求し近隣で騒ぎ立てる。ヤンゴン郊外にはそのようなスラム街が幾つもあり、その認定は簡単でない。末端で協力するのはボランティアの役員たちである。
ボランティアではあるが支給の4万チャットからサヤ抜きをする地区ボスもいる。当然地元民から文句が出る。だが一部警察は悪の温床となり、地区ボスとつるみ見てみぬフリをする。見返りが入るからである。これこそ軍事政権時代からの悪弊で、貧困家庭をリストアップするのも至難の技である。あちこちから不満の声が沸きあがる。
これこそNLD新政権の泣き所である。民主化で軍事政権の悪弊を解消してくれると期待し投票したのに何らカイゼンされていない。スーチー政権に批難が集まる。スーチー政権は初期の頃トップの連邦大臣、地方行政の大物議員を逮捕する見せしめを行った。ミャンマー版大岡政談である。
上層部においては効果はあった。だが末端レベルに蔓延っている汚職贈賄を解決するのは至難の技だ。これこそNLD政権二期目の課題である。ミャンマーに対しお節介する先進国は決して優等生ではない。
韓国では名誉ある大統領職の天下り先は獄中生活に決まっている。フランスでもサルコジ前大統領が汚職で取調べを受けている。アメリカでも大統領候補ジョー・バイデン親子の黒いウワサが今でもうごめいている。日本でも前首相の身辺に司直の手が入った。
それを引き継ぐと宣言した新首相は当時の官房長官である。国内の破廉恥なニュースが即時に海外に流される時代となった。
ミャンマーでもセコイ話しだが、野党に陥落した軍人政党USDPは、11月8日の国民総選挙は不正があったと票の再カウントを要求した。アメリカのトランプ方式がミャンマーに即刻輸入され、USDPがマネをしただけのことである。国際空港が閉鎖しても、ミャンマーのグローバル化は進展している。
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・02:日本人YouTuberもオモシロイ!
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私はヒネクレ者である。だから新型コロナは中国が犯人だとか、トランプ大統領のマネはしたくない。むしろCOVID-19には感謝している。特にStay-At-Homeは願ってもない環境をつくってくれた。そこにYouTubeという中毒性の高い危険なオモチャを友人が与えてくれた。
前にも書いたが、極左だろうが極右だろうが、陰謀論ですら、まったく関係ない。私の手法は徹底的に見まくることにある。極左意見を徹底的に見まくり、極右を徹底的に見まくる。そして陰謀論のコーナーも未熟なものからマニアックなものまで徹底的に見まくる。
Dave Frommの陰謀論にはかなりお世話になった。だがその意見を支持するわけではない。
誤解しないで欲しい。このメルマガは極左や極右が叫ぶヘイト・スピーチに同調することはない。あくまでも岡目八目のノンポリに徹している。
徹底的に喰らいついていくと、その極論の弱点がオモシロイほど見えてくる。映画監督、作家、ジャーナリスト、YouTube番組が本物かどうかを見極めるのは、その徹底度にあるような気がする。
今回のアメリカの大統領選を他山の石として、自民党総裁選出の出来合いレース、ミャンマーの国民投票と比較しながら、見学していた。だが日本の主要メディアの報道がすべて外電の受け売りで、しかも報道が数日遅れであった。致命的なことなのだが、日本ではまったく問題にされていない。そこで独自の調査網をもち独自に情報発信するメディアを徹底的に洗ってみた。
欧米のメディアを除いて、目に付いたのが町山智浩(*CNN)、神保哲生(*宮台真司と共演)、豊島晋作(*TV東京)、高橋ダン(*ウォール街元ヘッジファンド)及川幸雄(*幸福の科学)などである。繰り返すが、彼らを信じてるわけではない。それぞれに欠点・長所があり、内容次第で取捨選択させてもらっている。
例えば、及川幸雄は共和党のトランプ派で、11月25日段階でもジョー・バイデンの勝利を信じていない。むしろ最後の最後でトランプが逆転勝利し、ホワイトハウスの主はあと4年間は替らないと連日その主張を執拗に展開している。
このメルマガが及川幸雄を高く評価するのは、彼が主張する根拠は情報源を明確に提示してトランプ勝利推論を組み立てていることにある。それがトランプに不利な事実でも、例えば何日付NYタイムズの第何頁に掲載された誰のコラムと、そのコピーを拡大して紹介している。これができる日本の主要メディアは非常に少ない。
このメルマガが唯一つ腰を引くのは、及川幸雄の主張が幸福の科学の大川隆法総裁の見立てと説明されると、あとは胡散臭くてついていけない。同様の臭いは公明党にも、オーム真理教にも感じ取れるし、キリスト教福音派のエバンジェリストやモルモン教などの宗教も同じである。
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・03:国際化に役立つ中東のTV局
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『Al Jazeera English Live』今の時点でこのメルマガがもっともハマッているStream番組である。一日24時間、一週に7日間、年間を通して休み無く365日間、連続でニュース・特別番組を流し続ける。CNNを参考にしたStream lineである。
アラビア湾に面したカタール国政府が所有・運営するメディアチャンネルで、本社は首都ドーハにある。2006年11月15日中東から発信する初めての英語番組として発足し、ロンドン支局とドーハ本社から交互に放映される。これらは表の情報である。徹底的に調べてみた。
アルジャジーラとはアラビア語で“島”すなわち“アラビア半島”を意味する。1996年カタール王族から資金1億5千万ドルを借り受け、停止されたイギリスのBBC放送アラビアTVネットワークのサービス技術のインフラと上級スタッフを採用して開局した。
世界には何億人ものアラブ系市民がいる。同局の番組つくりのモットーは「一つの意見があれば、別の意見もある」である。アラブとイスラエルの対立や、アラブ地域のタブーに挑戦するような話題も取り上げる。
これは同局がBBCによって開拓され、人間生活の複雑さを反映させ、議論を必要とする問題や争点を取り扱う番組づくりを志向しているからである。価値多元化社会を反映したグローバリズムの時代に新たな放送の可能性を追求し、欧米主導の世界のメディア界に一石を投じた放送局と日本大百科全書には記載されている。
アルジャジーラが世界的に注目される契機になったのは、1998年オサマ・ビンラディンのインタビューを放送し、ビンラディンがイスラム教徒に「アメリカの利益」を攻撃するように呼びかけたことによる。そして2001年9月11日世界が震撼するアメリカ同時多発テロが起こった。
ここにも狡猾で老獪な英国の影を読み取れる。英国の老獪さには単純に善悪では語れない巧妙さがある。ここで雇用された元BBCの上級スタッフは、窮屈な出身母体を離れ、アルジェジーラの経営陣となった。そこで英国式とも違う、アメリカ方式とも異なる、画期的なメディア挑戦を開始した。
言ってみれば、アラビアのロレンス方式で、それをマネた鈴木敬司大佐の南機関スタイルである。日本のNHKが決して出来ない、日本の情報機関が想像もしない国際的な実験である。そのお陰で世界はアメリカ世界同時多発テロ、その報復のアフガン攻撃、イラン・イラク戦争の現場中継を裏側から覗き、陰謀を知ることが出来た。
ここで話を本題の『Al Jazeera English Live』に戻したい。
このメルマガが夢中になっているYouTube技術を、アルジェジーラは20年以上前から開発していたことになる。世界中に支局を設け、番組のアンカーやホストの人材は国際的な顔ぶれだ。
米国のTV番組で活躍する名物アンカーをヘッドハントしたり、世界各地から現場中継するレポーターは人種のオンパレードである。そして彼らの話す英語は司令塔となるドーハやロンドンからの質問に原稿を見ることなくテキパキと応える。ここでは英語が完全に世界共通語となっている。
事前に打ち合わせしたと分かる日本のメディアの模範解答とはまったく異なる。司令塔からの突飛な質問にも丁寧に答え、レポーターといえどもその取材能力のレベルの高さには驚かされる。ヤンゴンの学生もアルジェジーラのレポーターに採用される英語力をつけて欲しいと夢を見る。日本の環境で育ち、教育を受ければ、このような国際感覚はまず身につかないだろう。
NHKの歴史からどれほどBBCを手本としてマネしてきたかは一目瞭然である。そして民放も同様にアメリカの民間局のマネでスタートし、独自の番組をつくりあげてきた。だが取材記者が政府首脳に忖度する卑屈な態度を甘受してきたのも独特の文化である。
『佐高信X平野貞夫X早野透』を徹底的に鑑賞すると、朝日新聞出身の早野透から、新入社員時代の自慢話を聞かされる。政治部に配属され総理大臣の首相番となった。夜討ち朝駆けの言葉は威勢がいいが、深夜の寒い夜など応接室に通され酒や肴など自由に飲み食いできる。そして新聞社内でエリートコースを駆け上がっていく。
何のことはない。新入社員の時代から時の総理の権勢に酔い、大物政治家ご機嫌取りの政治評論家に成り上がっていく、システムに何ら疑問を抱いていない。その点BBCもアメリカの取材記者も気分的には大物政治家・大統領とは対等の立場で、不正を発見すれば一大スクープをモノにする。その気概がある。
日本では欧米No.1の固定概念を持ち、中東に対する偏見もあるが、この『Al JazeeraEnglish Live』を徹底的に鑑賞すると、欧米メディアの一歩先を進んでいる。日本ではFOX NEWSはトランプ寄りの共和党、CNNその他はジョー・バイデンの民主党を応援しているとステレオタイプの見方をしているが、アナタ自身の意見を聞かせて欲しい。
そしてもう一つの秘密も発見した。それは英語の総合能力が格段に上達するということである。元BBC上級スタッフが編集する賛否両論の意見、世界各国で採用されたレポーターの英語力は並外れている。
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・04:フランスよ、オマエもか?
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英国に劣らず人気の高いフランス関連で、多分あまり知られていない番組『FRANCE 24English - Live』をご紹介したい。これも24時間/7日間のStream放送である。
ご承知の通り英国を野蛮国と看做し英語で話しかけても返事をしないのがフランス人であった。フランス語が世界一優雅であると認められていたのがフランスである。実際のところ教養ある英国人はフランス語を学び、フランスの宮廷作法を身につけた。ロシア皇帝も貴族もフランス語とフランス作法を身につけた。
そのフランスが世界の共通語である英語を受け入れたのである。世界は廻り変化を遂げている。それを受け入れたのである。それが『FRANCE 24 English - Live』である。
自国のサルコジ前大統領の汚職事件ですら、裁判所に召喚される模様を、この英語番組で海外に発信している。時代は変わったという世界の潮流を読み取らないと、世界から置き去りにされるだろう。
しかも潮流の速度はF1のスピードかもしれない。そして国内問題だから世界に内緒に出来ると思ったら大間違いだ。ミャンマーですら日本の国内問題が明日の日刊紙に取り上げられる。
EUすなわちヨーロッパ連合各国はフランスのみならず独自の言語に誇りを持っている。
だがその首脳は世界共通語の英語で丁々発止とやっている。通訳頼りの日本の歴代首脳を見ていて情けなくなる。そして欧米では当たり前のファーストネームで呼び合ったといっては歓喜する日本のマスコミに愕然とする。
G5,G7,G8,G20 などの記念写真撮影の動画もYouTubeで詳細を見ることが出来る。それらを徹底的に追いかけると、日本人歴代首脳の国際的無能振りが残念ながら露見する。国際社会の中で孤立する彼らの惨めさが曝露される。我々の代表であることに気付くと愕然とする。
EUのメンバー諸国首脳を見ていると、二代目・三代目の地盤ではなく、国際共通語でジョークを言い合う時代になったと感じる。まずはYouTubeで徹底的に鑑賞願いたい。
ただいまのヤンゴン時間は11月26日(木)午前9時15分。アップはプロバイダー殿にお任せしてあります。
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