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<ミャンマーで今、何が?> Vol.334
2019.10.28
http://www.fis-net.co.jp/Myanmar
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━━【主な目次】━━━━━━━━━━━
■今月は音楽の専門家がやってくる・・
・01: 今月は音楽の専門家がやってくる・・
・02: ♪戦争を知らずに〜♪僕らは育った〜♪
・03: ゲーテのファウストを思い出
・04: ミャンマーの若者には夢がある
・公式ツイッター(@magmyanmar1)
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・01:♪サニーサイド・オブ・ザ・ストリート・・♪
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この一週間晴天が続いている、と前回書いた。
だが、27日の日曜日から連続して、一日一回は驟雨に襲われた。しかも、鳥が大騒ぎするほどの雷鳴が響き渡る。ということでヤンゴンの天候も老獪だ。
一気に秋晴れとはいかないようだ。だが降る時間は確実に短くなり、間違いなく秋に向かっている。
お天道様ひとつでも日本とミャンマーでは全く異なる。
日本ではある角度から斜めに照らしつける。
ミャンマーではお天道様が頭上を通り過ぎ、春から夏となり、夏から秋となる。
地球規模で説明すると、日本は北回帰線のはるか北に位置し、ミャンマーの大半は北回帰線と赤道の間に位置する。
今の時季の気候は、お天道様が北半球に別れを告げ、南半球に旅立っていく。
10月・11月・12月・1月の4ヶ月間は灼熱の太陽から、モンスーンの豪雨からも開放され、ミャンマーの人々がホッとする季節である。そして太陽が再び北半球に戻り、2月から夏となる。
欧米人は、ヤンゴンの風土を見極めずに、ヘソ出しルックで道路のサニーサイドを横行する。
♪♪一セント銅貨が無くとも、リッチなロックフェラーの気分だ。足元にはゴールドのダストが舞い上がる。道路のサニーサイドを歩けばネ・・♪♪
サッチモのスローなだみ声が聞こえてくる。そしてトランペットも。
だが、ミャンマーの風土に、サニーサイドは相応しくない。
良く観察して欲しい。彼らが歩くのは、避けてシェードサイドだ。
根暗なのではない。風土がそうさせるのだ。
やってきた欧米人にはそこが分からない。
日本の若者がそうであったように、ミャンマーの若者も意気がって欧米人をマネする。
反逆的な若者が蔓延り親は注意をしない。東洋的だったミャンマーが欧米化していく。
そして年月が、伝統を変えていく。古き良きミャンマーが消えていく。日本がそうであったように。
北海道の稚内から沖縄の小島までコンビニができ、地元産の味も匂いもしない自動販売機が煌々と夜道を照らす。夜道の指標だった天の川が霞んでいく。ミャンマーにもプラネタリウムや水族館が導入され、自然が遠のいていく。
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・02:♪戦争を知らずに〜♪僕らは育った〜♪
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191カ国の代表が皇居に集まった頃、マングローブ仲間がヤンゴンに集結した。
ストランドホテルの真向かいにあるジュニア・ダック・レストランのテラス席に昔の仲間が集まった。テラス席は最高の場所だが、雨天だけが心配で、予約のときに躊躇した。
そうだ!!雨が降れば、不埒な仲間の悪行に、天罰が下ったとクレームすることにした。だが幸運にも星空の晩餐会となった。予約以来、水垢離し、酒断ちした精進が効したと、皆には大ぼらを吹いた。
世界を制覇した英国式“老獪術”とはこういうものだ。
失敗すればすべて他人のせいにして、成功すればその功は独占する。
その“老獪術”はイギリスで発明され、メイフラワー号でアメリカの13州に輸出された。
そこからアメリカの歴史は始まる。アメリカはボートピープルの元祖なのである。
メイフラワー号と言ってもわずか180トン、長さ27メートル、3本マストのちっぽけな商船で、宗教的迫害を受けたピリグリム・ファーザーズ(巡礼団)が亡命地オランダから祖国イギリスのサザンプトン港を経由、合計102名は1620年9月16日祖国を出帆した。2ヵ月後北アメリカのプロビンスタウンに入港して修理・補給を行ったのち、12月21日、マサチューセッツ州沿岸(後のプリマス)に到着した。
米国が得意とするスーパーコンピュータで計算すればよい。答えは2020-1620=400年になる。これは欧州から米国への移民の歴史で、植民地の歴史でしかない。アメリカ合衆国などという国はまだこの世に誕生していない。
老獪術の未熟な米国は、1492年というコロンブスによるアメリカ発見で、アメリカ建国をなるべく古い500年にみせかけようとしたが、コロンブスは生涯アメリカ領土には上陸していない。だから建国を祝うのであれば1776年7月4日のアメリカ独立宣言を基準に2020-1776=244年と現実を見つめるべきである。
悠久の歴史に浸る極東の国から見れば、400年、500年ですら目くそ鼻くその年数である。
だから、令和の新年号を祝い、招待するのであれば、世界古代文明発祥の 地をその序列のトップにすべきではなかったろうか。当然、エーゲ海、シュメール、マヤ、アステカ、などの文明が考慮されることになる。
アメリカは末席の末席に収まることになる。
礼儀を知らぬその新興国は、令和天皇即位の大礼に、元首である大統領は出席せず小粒を送り込んだ。
それでもメンツを重んじる英国は、老獪にも恥を忍んで70歳の皇太子を送り込んだ。それも夫人同伴ではない。たびたびYouTubeに捉えられたチャールズは、一般ロイヤル席で渡されたパンフレットばかり覗き込んでいた。よっぽど手持ち無沙汰だったのであろう。英国人による書込みでは「マミー!ボクも早くKINGになりたいヨウ!」と書いてあった。
中国が共産化された今、EMPERORは世界広しといえども日本一国となった。その他は英国を含めて一般ロイヤル席のKINGたちである。世界の序列ではEMPERORはキリスト社会の頂点・ローマ法王と同じ最上階級を構成し、その下の序列にKINGが君臨するという。
敗戦後しか知らない政治家は、アメリカが歴史の浅い新興国だと言うことすら知らない。そこで新年号・令和、最初の国賓としてこの新興国の大統領を招くという失態を犯した。宮台慎司に言わせれば「ウンコのついたアメリカのケツを舐めた」ということになる。品位がないのは発言者の宮台ではなく、アメリカである。だが宮台が鋭く批難するのは、書かれていない主語こそが品位がないということになる。誰が舐めたのか?
そのアメリカ流のマネに走ったのが極東の覇者・日本である。日本の奇跡的な経済復興を見て、亜流のマネをしたのが中国と韓国である。
そこで政治指導者や外交官は、マネの本家本元は日本国であり、支流のオマエタチではないぞと息巻いているのが日本の現状である。日本が更に堕落していく。
この滑稽な現状に憤死したのが、インテリと呼ばれた三島由紀夫であり、西部邁だったのではないだろうか。ということをYouTubeで勉強させてもらっている。
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・03:ゲーテのファウストを思い出す
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本当にYouTubeは有能な武器となる。だが同時にクダラナイ時間潰しともなる。
時間潰しならまだマシだ。問題は中毒となることだ。英語でADDICTION。麻薬と同じである。
Vol.333で「ドーパミンの恐怖」をお伝えした。それと同じような中毒症に堕ちかかっている。
テレビにもYouTubeにも、初期的段階だが、中毒の可能性はある。それがメンタル面から研究されて究極的にドーパミンを発見し、その危険を知りながら、さらに洗練された「スマホ」を開発していった。
選択の決定権は個々人が所有する。だが大衆であるマスを暗示に掛けて感化するのは容易だ。ゲーテが語るファウストは、悪魔のメフィストフェレスに魂を売り渡した。
因みにゲーテが「ファウスト」を書き始めたのはアメリカの独立宣言の頃である。
アメリカ人がイギリス人からバカにされるのは本国からの落ちこぼれで、しかもチープな成金趣味のせいもあるが、欧州大陸の人たちからもバカにされるのは、こういう教養の無さかもしれない。
悪魔の誘いに免疫性の無い現在の一般衆愚は日本でもアメリカでも「スマホ」に魂を奪われている。そしてスティーブ・ジョッブの老獪なトリックにひっかかりアップル製品を見せびらかして得意げである。
中国製海賊版DVDで「Secrets of the Superbrands」というのがある。
第一部:テクノロジー、第二部:ファッション、第三部:食品に分かれている。
オリジナルは英国BBCの作品で、BBCのレポーターが案内してくれる。
特に第一部のテクノロジー編では、その分野での両巨頭・マイクロソフト社とアップル社、を対照的に比較検討しているところがオモシロイ。
OSそのものが異なるのだが、ビジネス戦略はまったく真逆である。マイクロソフト社は生真面目なビジネスマン・タイプ、アップル社はクリエーティブな芸術家志向のイメージで売り出す。その点ではアップル社のほうがより老獪と言ってよいだろう。
ハリウッドで作られる映画の大半で、物語の中で使用されるパソコンあるいはラップトップにはアップル製品が使用され、映画館あるいはDVDによる宣伝効果を牛耳っている。新製品の発表でも、マイクロソフト社は生真面目にバージョンアップを予告どおりに発売する。だがアップル社は演出するのである。
例えば、世界に先駆けて新製品の発表をロンドンで行う。その場合も、発売日を例えば、何年12月に行うらしいとウワサを流す。そして秋の風が吹き始める頃、否、11月に早まるらしいと更なるウワサが流れてくる。世界中のアップル・フアンがロンドンに集まってくる。
そのニュースに更に多くのアップル・フアンがロンドンのアップル・ストアーに押しかける。発売前日には泊り込みのファンがその街角を取り囲むように長い列を作る。
それがアップルの手法である。発売当日、開店一時間前には、近くのどこからかどよめきの歓声が沸きあがる。
並んでいたフアンがガラス張りの店内を覗き込む。中では、アップル社のスタッフがお揃いのTシャツ姿でウェーブを繰り返し、ハイタッチを行っている。歓声は店内から湧き起こっていたのだ。すべてはアップル社の心理作戦である。
これはこのDVDのほんの一部である。
同じスマホでも、アップル社製品は超スーパーブランドとして最も高額に価格は設定されている。だが、この海賊版DVDで、アップル社の宣伝作戦に日本人の大半がカモられているということが見えてくる。
このヤンゴンにおいてスマホに限れば、中国製品でも韓国製品でも、使用するにほとんど大差はない。それだけではなく、高温多湿の中では、逆に耐久性が強靭かもしれない。それにもまして魅力的なのが、価格の安さではないだろうか。
このヤンゴンで日本人のビジネスマンを見ていると、日本人はアップルに毒されているようにも見受ける。日本ブランドの製品を差し置いて、世界のブランド物であるアップル製品にあまりにも偏り過ぎている感がする。
この中国製海賊版DVD「Secrets of the Superbrands」は優れものである。
テクノロジー編では、BBCのレポーターはノキア、フェースブック、マイクロソフト、アップル、グーグル、プレーステーションと社内にまで入って彼らの戦略を解き明かす。
前にも書いたが、BBCが解き明かすこれらのノウハウは著作権からサイバー技術まで中国当局がスタディする最高の教科書と言っても良いだろう。そして中国のIT技術を集中的に育成するシステムとなっている。
だから、これはミャンマーの若者たちにとっても最高の教科書となる。しかも英語で勉強できる。日本人もこの手法を盗めば、MBAに通わずとも世界最高レベルのビジネスを習得できる。
第2部のファッション編では、国際空港の免税店にずらりと並ぶ、ダンヒル、シャネル、プラーダ、ルイ・ビトン、アディダス、などなどの世界最先端のビジネス戦略を勉強可能だ。
そして、第3部でも、コカコーラ、ペプシなど世界のトップ企業がずらりと並んでいる。
だが、この中国製海賊版は2010年の製作である。
それから、すでに9年の歳月が流れた。この業界で9-10年と言えば、ひと昔前となる。世の中のテンポは速い。
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・04:ミャンマーの若者には夢がある
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YouTubeを鑑賞していて、考えることがある。
これは2019年の今の話である。
ホリエモンにしても、YouTuberと言われるIT最先端を走る人物でも、所詮日本のフロントランナーはアメリカのマネゴトに過ぎないような気がしてきた。
独創性が無いのである。シリコンバレーからの翻訳情報で、時代を先取りしているようだが、実情はアメリカのコピービジネスで、それを日本の風土に根付かせようとする危うさを感じる。
これでは小泉純一郎、竹中平蔵の二の舞である。
今年もアト11月・12月と残り2ヶ月となった。
最近知り合った音楽の専門家がいる。
ひょっとしたらこのヤンゴンで年内に出会えるかもしれない。
思考を柔軟に、音楽をベースとした英語企画を教えてもらおう。
ミャンマーの若者と話していると、未来は捨てたものではない。希望が沸いてくる。
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