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<ミャンマーで今、何が?> Vol.252
2018.3.5

http://www.fis-net.co.jp/Myanmar

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■ビルマ戦線で見える日本人体質

 ・01: 神田の古書店街散策

 ・02: 人と人とのネットワーク

 ・03: 負け戦を強行した大本営

 ・公式ツイッター(@magmyanmar1)


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01: 神田の古書店街散策

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途中で腰が痛くなり、日を分けて通った。

その分、要領が分かってきた。

古代ギリシャの戦役や、日本の源平合戦は不要。第一次世界大戦も不要。

徐々に第二次世界大戦に絞り込む。海軍関係、その他飛行隊関連がかなりある。だが、真珠湾攻撃も不要だ。コノ棚からアノ棚までがビルマ戦線と絞り込み、包囲戦を開始した。

ここからは一冊、一冊を手にして、奥付でコノ本が生まれた概要を知る。そして、最初に戻り目次を丹念に読む。自費出版した本には、目次のないのもある。本文をパラパラと目を通す。日付と場所の記述がなく、戦況がどうなっているのか、全体がつかめない。

上級将校の書いたものだと、全体は見えるが、現場の生々しさに欠ける。両方を照らし合わすべきか?

ビルマ戦線といっても一点、一カ所で戦ったのではない。大河の渡河地点もあれば、山頂の陣地を奪り合う戦いもある。側面からそれを援護する戦いも、あるいは包囲陣から決死の脱出もある。スーチーの「複雑なんです」と言う言葉が重くのしかかってくる。

このメルマガを通じて、そして日本の友人との会話を通じて、自分の不甲斐なさをタップリと味わった。歯がゆいほどコミュニケーションが取れない。同じ日本語だが通じない。今の日本は結論を急ぎ過ぎているような気がする。「ガタガタは分かった。それで結論はどうナンダ!」、何度も厳しい刃を突きつけられた。スーチーの明晰な頭脳を持ってしても、共通語の英語を使用しても、外部の人たちから理解を得ることができなかった。

またもや話が横道に逸れた。元に戻そう。

結果として購入した書籍は新井貞一著『菊兵団 「地獄の戦場」物語』(光人社)@¥300、相良俊輔著『菊と龍』(光人社)@¥300、古山高麗雄の戦争文学三部その1『断作戦』(文春文庫)@¥350、その2『龍陵会戦』@¥350、その3『フーコン戦記』@¥350、三根生久大著『記録写真 終戦直後 上・下』(光文社)2冊計¥500。これらからキーワードを取り出し 、ヤンゴンで分析すれば良い。

これ以外に新刊で、木村泰司著『世界のビジネスエリートが身につける教養「西洋美術史」(ダイヤモンド社)、「NHKラジオ深夜便2018年3月号」を持ち帰った。自宅にある未読の本も荷造りせねば。桃源郷に渡る前に、ヤルべきことは幾らもある。無駄に過ごす時間がタップリあった昔が懐かしい。



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02: 人と人とのネットワークSX

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アナタの友人、その中学生時代のクラスメート、その婚姻相手の家族、その知り合いと辿っていくと、たった7つの線で、地球上のすべての人間に行き着くという。本当だろうか? 試したことはないが、ケニアのオバマさんの義理の妹にも繋がると聞いた。

個人的な話だが、開業医だったワタシの祖父も佐賀県出身だった。生きていたら、出征兵士の、ひょっとして菊軍団の家族を紹介してもらえたかもしれない。祖父と対等に語り合うには、孫の育つ年月が必要だった。桃源郷に着いたら、ユックリと話を聞こう。

今年の正月、地元の友人に誘われ、10日間ほど巡礼旅行に出かけた。その地がちょうど菊軍団が行きつ戻りつした戦場である。これも何かの縁だろう。戦跡の地図を手繰っていくと、確実ではないが、大まかな足跡が見えてきそうな気がする…

滇緬公路は、ビルマ・シャン州のラシオから、中国の保山に通じる道路である。滇は雲南省、緬はビルマのことである。この道に、ラシオの方から順にクッカイ、ナンパッカなどの小さな村があり、中国領に入ると、遮放、芒市を経て、龍陵に至る。拉孟はさらにその先、怒江の畔にあり、騰越は滇緬公路上にではなく、龍陵から別の道を北上した先にある。たしか、これらの地名は、頂いたコピーに記されていたような気がする。

ちょっと待てヨ! ヤンゴンで知り合った仲間がいる。

宮沢賢治のアメニモマケズを…
Not fettered by the rain
Not fettered by the wind
Not fettered by the snow and summer heat
Keeping good health
Free from greed
Never get angry
Always with a serene smile…
と英訳した友人だ。

たしか、彼も佐賀の出身だった。ネットワークは頼りになるかもしれない。



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03: 負け戦を強行した大本営

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龍兵団は当初、第15軍の隷下にあった。それが、後にビルマ方面の直属隷下部隊となり、さらに昭和19年に、新設された第33軍の隷下に移った。

師団の上に軍があり、その上にビルマ方面軍があり、その上に南方総軍があり、そのまた上に大本営がある。これら中央のふんぞり返ったおエライさんたちは、いとも簡単に部隊をコロコロと配置換えした。繰り返すが、上司に反抗できない末端の兵士たちは、雲南領土で、北ビルマで、フーコン渓谷を白骨街道で野垂れ死にしていった。

今の時代のように、出社を拒否したり、軍隊を止めますと言えない時代である。

トップにいればいるほど、戦況の不利はハッキリと見えていたはずである。

状況判断もできない上層部の失敗を、下級兵士が責任を取っらされた。

ワタシが選択した書籍はマチガイではなかった。

古山高麗雄氏の三部作は第48回菊池寛賞を受賞している。この著者自身、旧制三高中退後応召し、ビルマ、雲南省、サイゴンなど万年一等兵として大東亜を、まさに転々したという。

決して上級エリート将校の語りではない。

ABCさんにはこれから残酷な物語が展開するかもしれない。

日本の軍部にはそれらを隠蔽する体質があった。

だが、ミャンマーのスーチーは、それが非情であっても透明化を主張し、全てを白日のもとに晒そうとしている。

このメルマガも、スーチーと同じ手法をとりたい。

ABCさんから、ストップのタオルが投げ込まれたら、今後はメルマガ掲載を取り止め、個人的に情報をお流しします。連絡ください。


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