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 <ミャンマーで今、何が?> Vol.496
 2022.06.02
 http://www.fis-net.co.jp/Myanmar
 
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 ━━【主な目次】━━━━━━━━━━━
 
 ■臨時ニュース発生 その2
 
 ・01: 爆破事件分析
 
 ・公式ツイッター(@magmyanmar1)
 
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 ・01: 爆破事件分析
 
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 現在6月2日早朝です。
 
 昨日の臨時ニュース追加版をレポートしたいと思います。
 
 その前にお断り;
 スマホでの長文コピーに不慣れで、昨日の臨時ニュースには最後の最後に余分な文章がペーストされたままでした。お詫びします。
 
 改めて爆弾事件を整理します。
 
 昨日6月1日午後3時過ぎ、アマゾネスたちと現場検証してきました。
 
 先ず場所が間違っていました。
 報道された35番街M/B(ミドルブロック)は道路幅も狭く、Cordon off(非常警戒線)も張られず通行自由でした。
 
 マハバンドゥーラ大通りから35番街に入り北へ突き抜けたところがアノーラッタ大通り。
 そのT字路に立ち止まり、昨日入手したビデオを確認。
 ビルの形、看板の色等からアノーラッタ大通りのバス停付近が爆発現場と確認できました。
 35番街T字路から見れば、時計の針で11時、大通りを渡った向こう側左斜めとなります。
 
 アノーラッタはヤンゴン下街を東から西へ一方通行で貫通する大通りで、北はボージョーアウンサン大通り(西から東への一方通行)と南はマハバンドゥーラ大通り(西から東への一方通行)に挟まれています。
 
 最近の重信房子から、大手町の三菱重工業爆破事件をついつい思い出しますが、これに比べるとヤンゴンの規模はかなり小さく、現場付近上階の窓ガラスに被害があったとは見受けられません。一階の一軒だけ赤い布でカバーされていたので、ここだけが爆風被害にあったのかもしれない。
 
 実際に大通りを渡って現場を検証すると、昨夜の雨(すでに雨季入り)で洗い流されてはいるが血痕は薄く広範囲に残っていた。
 
 それでも一階のすべての店舗が店をオープンしており、入口のシャッターなどが爆風で曲がり開閉できない等の被害は見受けられない。
 昨日読み取れなかったロゴ文字のCOVERはスマホを保護するカバーアクセサリー店と判明した。
 
 そんなことより、最大の疑問は事件翌日というのに、現場検証すべき警官、兵士、パトカー、国軍トラックの類いがどこにも見当たらなかった事である。
 
 こういう点が“上手の手から水が漏れ”の喩えではないが、クーデター政権の愚かなところである。
 
 国軍が発表したとおりに、テロリストグループの仕業なら、科学捜査班が対面するビルの壁から、虫眼鏡で徹底的に爆弾の破片を探し出し、爆弾の種類を特定する場面である。
 
 アマゾネスが指摘した通り、昨日ほぼ同時刻にヤンゴン郊外で逮捕されたスケープゴートの若者が所持していた爆破物と同種類であるかどうかが決定的なポイントである。
 
 だがその検証作業を国軍はすでに放棄している。であれば、このシナリオの科学的根拠は皆無となる。
 
 再度振り返ると、人民防衛軍は一般市民を巻添えにする戦闘行為は決して行わないと言明した。
 この言葉は非常に重要で救いでもある。
 
 昨日新たな応酬が国軍vs反政府間で行われた。
 国軍発表;
 現場に爆弾を持込んだテロリストは、その場で爆死した。
 反政府側反論;
 同時刻現場に行ったPDFのメンバーは一人もいない。国軍の仕立てたスケープゴートに違いない。
 
 
 上記情報は、主にFB等SNSから入手したものである。これが下街で流されるウワサのネットワークである。
 
 ここで6月1日および2日付日刊英字紙の爆破事件に関する記事を取り上げたい。
 これこそが国軍の公式見解であり、詳細に分析すると国軍の意図が見えてくる。
 
 2日付では、記事として一切触れていない。
 1日付では、国内ニュース第11頁の半ページのみであった。
 そのスペースに手札型写真11枚を含むので、記事内容は実に大雑把である。
 
 
 表題は「ヤンゴンの爆破で1人死亡、9人負傷」
 
 (本文)
 人民防衛軍のテロリストたちが資金援助し、爆破攻撃を実行し、平穏な社会と法に基づき働く行政官に危害を加えた。
 手製爆弾(複数)を公共の道路、街路、バスターミナルとバス停にしかけた。
 人民防衛軍テロリストは手製爆弾をヤンゴンのKyauktada町区アノーラッタ大通りと35番街が交差するバス停にセットし起爆、1人を死亡させ、9人を負傷させた。
 上記ポイントで爆破が起きたのは昨日午後3:20。
 9名の被害者名を実名ですべて公表し、身元不明者1名が死亡となっている。全員はヤンゴン総合病院へ治療のため搬送された。
 安全部隊が爆破容疑者の調査に着手した。
 
 全文は上記の通りで、すべてを和訳した。
 
 当局の対応は、スーチーとの関連で当初からPDFをテロリストと決めつけ、捜査などせずとも彼らが爆破犯であるとの前提で、1日の報道記事を書かせているところに特徴が表れている。
 
 それを裏付ける証拠として、事件翌日、現場には当局側の警察官、兵士、パトカー、軍用車、科学調査官のどれ一つも残っておらず、非常警戒線も設けられていなかった。
 明らかにこれ以上捜査を行わないという証である。
 
 以上ですべてであるが、国軍は情け容赦のないジェノサイドをエスカレートさせている。
 そして三菱重工業爆破事件と比較して小規模と言ったが、国軍はテロリストの仕業と事件をでっち上げ、今回またもや4人もの無辜の民を殺戮した。
 
 タンシュエの後継者は完全に気が狂っている。
 
 本日はここまでとしたい。
 
 発信時間6月2日午前11:45
 以上
 
 東西南北研究所
 
 
 
 
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