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                <ミャンマーで今、何が?> Vol.494 
                2022.05.16
                 
                http://www.fis-net.co.jp/Myanmar
                 
                 
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                ━━【主な目次】━━━━━━━━━━━
                 
                 
                ■実践スタバ注文in English  
                  
                 ・01: スタバ入門編!!  
                  
                 ・02: LAのスタバで英語で注文!!  
                  
                 ・03: 附録  ー スタバ物語              
                                                                        
                 ・公式ツイッター(@magmyanmar1)
                 
                 
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                ・01: スタバ入門編!!  
                  
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                今回は世界共通語の英語実践力アップという陽動作戦で、悪代官の追及とお縄をかわしたい。  
                  
                スタバとはアメリカ北西岸ワシントン州シアトルに本社を置くグローバルなコーヒーハウス・フランチャイズ店“スターバックス”の略称である。因みにSeattleはこの地のネイティブ・インディアン首長の名前から拝借したと書かれている。  
                  
                “Starbuck”とは古典的小説ハーマン・メルヴィル著『白鯨』(英語では“Mobby Dick”)に登場するあまりぱっとしない白人の一等航海士の名前である。  
                だが“Seafarer”という英語の響に、若き3人の創業者たちは水平線の向うへ冒険に乗り出す“船乗り”(和訳)の伝統を自分たちのビジネスに重ねて夢見た。  
                その船乗りの個人名に複数の“s”を付けたのは、これから増加していくであろう一店舗それぞれに託した海外雄飛の夢であった。  
                  
                しかも自分たちがビジネスに乗り出すシアトルがまさにそういう雰囲気の港町だった。  
                  
                “モビー・ディック”と名付けた巨大な白鯨に片足を噛み千切られたエイハブ船長を演じたグレゴリー・ペック主演のDVDでも鑑賞できる。今では古典的名画と言えるだろう。  
                  
                復讐を誓った片足の船長が太平洋の赤道近くまで巨鯨を追い掛け3日間の死闘を繰り広げる。最後は捕鯨船ピークォド号とともに海の藻屑と沈んでいった。一等航海士のスターバックも当然同じ運命だ。  
                  
                このように19世紀初頭の北米アメリカは捕鯨業の全盛期であった。カナダおよびアメリカの西岸東岸ともにほとんどの港は捕鯨漁で栄えていた。港町シアトルも例外ではない。  
                  
                話を脱線させると、アメリカは発展中の中国貿易でイギリスに大きく遅れを取っていた。  
                そこで挽回策として太平洋横断航路を開拓する決断をした。その寄港地として日本の港がどれほど重要であったか想像してみたい。  
                  
                奇しくもアメリカの捕鯨業全盛の時代である。北太平洋に出漁する捕鯨船が増加し、日本に漂着する難破船の乗組員保護や、嵐を避け日本の港に仮泊し、水や食糧を求めるため、アメリカの日本への関心は他の列強より遥かに強かった。  
                  
                そこで発生したのが日本史で習った1853年のペリー艦隊浦賀沖侵入事件である。  
                それは身勝手な砲艦外交であった。  
                  
                更に話を脱線させたい。  
                記録映画部門でアカデミー賞を獲得したDVD“COVE”(和訳:入江)をご覧になっただろうか?  
                  
                和歌山県太地(たいじ)町を欧米のレポーター・カメラマンが大勢押し掛け、英語の話せない地元民と押し問答の醜い抗争を繰り返すドキュメンタリーである。  
                  
                欧米人は英語で話す。地元民は英語が聴き取れず話すこともできない。漁民といえども義務教育で英語は習ったはずだ。  
                  
                メルマガが再三指摘してきたポイントはそこである。日本の英語教育では永遠に上手くならない。英語教育はヤンゴンに限る。アナ場である。  
                  
                双方コミュニケーションが取れず、地元民は無言で対峙する。顔には怒りの表情が満ち、その瞬間を捉えたドキュメンタリーでは全員がヤクザのチンピラのように見えてしまう。  
                  
                国際社会における英語の必要性を説くヤンゴンの老教師としては、歯痒くてならない。説得力のある英語さえ話せれば、そして捕鯨業の世界における彼我の発展の歴史を学べば、戦略は自ずと描ける。  
                アカデミー賞受賞作品がどれほど白人の偏見で選考されたかを立証もできる。  
                  
                それに輪を掛けたような場面が、このDVDには描かれている。場面はガラリと変わって国際捕鯨委員会の会議場である。  
                日本政府を代表するお役人が捕鯨に対する日本の立場を主張するが、お役人が纏めた原稿は一方的に日本の事情のみを説明するだけで、歴史的に積み重ねてきた連中の膨大な大罪については何一つ追及しない。  
                これでは議論のケンカにもならない。そして話の力点は、調査捕鯨の年間数量削減を極力少なくしたいというあらぬ方向に置かれていく。  
                  
                地球の大洋を回游するクジラに銛をぶち込み乱獲殺戮技術を発達させてきたのは北欧であり欧州であり、そしてアメリカであった。  
                  
                捕鯨母船が、船首部に捕鯨砲を装備したキャッチャーボートを引き連れて世界の大海原で、クジラの群れを血眼で追跡した。  
                発見すると捕鯨船が一団となってクジラの群れを囲い込み、脳髄目掛けて銛を撃ち込む。  
                真っ青な大海原が真っ赤な血に染まり、母クジラを殺された子クジラがその場を去れず纏わり付く。  
                殺戮された母クジラは捕鯨母船の後部に大きく開口した海水が洗う低いデッキに引き揚げられ効率良く解体され冷凍保存されていく。  
                  
                これらの捕鯨技術には年季と歴史が詰まっている。海洋哺乳類の殺戮軍団である捕鯨母船、捕鯨船、捕鯨砲の造船技術には並々ならぬ工夫の後が見受けられる。  
                これらすべては北欧で、それから欧米で開発され、発展してきた。  
                  
                後発組の日本には想像もつかない残虐性、効率の良さで、海洋資源の総取り作戦でもあった。  
                その技術を恐る恐る譲り受けたのが後進国日本である。  
                決して安くない捕鯨母船、捕鯨船などの老朽化した中古船を欧米から譲って貰った。  
                  
                欧米としては先細りが予測される捕鯨業の未来に日本からのオファーはラッキーと受け止めた。  
                老朽化した不要の中古船を無知な日本に高値で売りつけるチャンスである。血塗られた武器を幸運にも処分できた。  
                その黒歴史にフタをして欧米のドキュメンタリー軍団は太地町を袋叩きにしている。これは欧米連合による集団リンチではないのか?  
                ジャーナリズムの面から見て、何かオカシクはないか?  
                  
                太地町に集合し、欧米の過去の過ちを素直に反省し、自分たちの過去の大罪を償い、それを太地町に語り伝え、だから日本の捕鯨漁も考え直して欲しいというキャンペーンなら、お互いに議論を進めることができる。  
                  
                それを過去の海賊行為はひた隠しにして、その罪を太地町一漁村に負わすのは、白人社会のエゴでは無いのか?  
                  
                スタバの物語を追究する内に、船乗り、小説“Mobby Dick”、ペリー提督、捕鯨漁、太地町にまで話は広がってしまった。  
                そろそろスタバに話を戻したい。  
                  
                時は1971年、Jerry Baldwin, Gordon Bowker, Zev Siegelという若き3名の学生がシアトルにあるPike Place MarketのCobblestone streetに記念すべきスタバ第一号店をオープンした。  
                  
                彼らは学生の身分でカネはない。親戚友人一同から借金して起業した。  
                そのビジネスは若者らしく新鮮であった。学生が若者を迎えるセンスはシアトル中の評判となった。これがシアトル発信の新しい若者カルチャーとなった。  
                アメリカ・カナダで人気を呼び、あっという間にグローバル企業に伸し上がった。典型的なアメリカン・ドリームの標本である。  
                  
                  
                  
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                ・02: LAのスタバで英語で注文!!  
                  
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                駐在員でもスタバで注文するのは難しい。躊躇する日本人は多い。店員の英語は超早口だ。ほとんど聞き取れない。  
                  
                だが今日練習すれば大丈夫だ。  
                要領と慣れで怖くなくなる。  
                最初の勇気が必要だ。  
                諦めたら英語は絶対に上達しない。  
                  
                ロサンゼルス(LA)のスタバに入ったつもりで、注文の基本を身につけよう。  
                  
                (01)  
                店員との英会話はカップをどのサイズにするか、そこから始まる。  
                  
                日本人感覚で言えば中・大・特大の3サイズから選ぶ。英語ではTall, Grande, Ventiの順に大きくなる。  
                  
                英語と言ったが、大と特大サイズはラテン系の単語で、イタリア訛りで“グランデ”、“ベンティ”と大げさに発音すれば良い。  
                  
                まだ心配なら注文カウンターに直行せず、パンフやメニューを集め、窓際に席を確保する。  
                パンフでスタバの歴史を学び、メニューで注文の仕方を研究する。  
                  
                もしアナタが実践派なら、カウンター近くの席を確保し、耳をダンボにして、店員と顧客のやり取りを盗み聞きする。時々盗み見するのも悪くない。スパイのやり方にも要領がある。店員の発言に順番などの法則性がないか、注意しよう。そして顧客の反応と併せて質問の意味が見えてくるかもしれない。一回2回で諦めてはダメだ。  
                  
                メニューの中にはSecret Menueが隠されている。これは大発見である。“Short”サイズも提供出来るとなっている。  
                何でもかんでもジャンボのアメリカで“ショート”OKとは有り難い。  
                  
                これで第一問目の注文はShort, Tall, Grande, Ventiiの4サイズに幅が広がった。  
                  
                (02)  
                サイズが決まると店員は唐突にアナタの名前を効いてくる。  
                “What's your name?”  
                面食らうが、アナタの名前を聞かれたのである。  
                “Fumio Kishida”などと日本人らしくバカ正直に答える必要はない。  
                なるべく短くシンプルなのが良い。  
                例えば“タロー:T-A-R-O”、スペルアウトすると聞き間違いを避けられる。  
                My name is ...など文章にする必要はない。学生に戻って、ぶっきらぼうで構わない。  
                  
                これは顧客名と注文伝票を確認し、受注間違いを排除するためである。  
                  
                (03)  
                店員の英語は早口なので、不意打のように聞こえる。だが次の質問は  
                “Would you like Room?”あるいは単に“ROOM?”と聞かれる。  
                  
                Roomは必要ですか?  
                あるいはROOMはいかがしますか?  
                という丁寧な質問だ。  
                ここでのRoomは隙間と訳したい。  
                  
                スタバでは基本的にカップ一杯にカプチーノなどを注いでくれる。  
                だが注文によってはシロップとかミルクを入れてもらうこともある。  
                  
                上のフタとの間にRoom(隙間)を空けておきますか、という質問はその場合の準備である。  
                  
                Roomが必要な場合は“Yes, please”  
                と答えておこう。  
                必要なければ“No, thank you”または“No”だけでも良い。  
                  
                ここまでこなせると、日本人からはかなりのスタバ通に見える。  
                もう少しだから頑張って!!  
                  
                (04)  
                次に肝心のDrinkの注文となる。  
                  
                この場合に忘れてはならないのが、  
                IceかHotの区別で、必ずDrinkの頭に付ける。  
                  
                例えば:  
                Iced CoffeeとかHot Latteと言って発注する。  
                  
                そしてカスタマイズの注文があれば最後に添える。  
                  
                例えば:  
                Iced Coffee with sugar free  
                A Grande iced Coffee with hazelnut などである。  
                  
                これで注文の儀式はすべて完了し、あとは、さっき登録したアナタの名前が呼ばれるのを待てば良い。  
                  
                LAでスタバに入ったら耳と口を研ぎ澄まし、耳と唇の練習道場と思えば良い。  
                  
                ヤンゴン道場では最初の一ヶ月で日本人離れした英語発音に仕上げる。その矯正法は独特である。  
                教養のない国軍の兵士でも一週間に2日で、一ヶ月で改造できる。  
                  
                  
                  
                =============================  
                  
                ・03: 付録 ースタバ物語  
                  
                =============================  
                  
                  
                1971年に若き3人の若者、Jerry Baldwin, Gordon Bowker, それにZev Siegelがシアトルにスタバ第一号店を開店したとお伝えした。  
                  
                それから10年後、若きニューヨーカーのHoward Schultzがスタバ第一号店に現れ、最初の一杯をすすった時、彼はスタバのコーヒーに魅了された。彼が第4の男である。  
                  
                1982年に彼はスタバに就職。そして翌1983年彼はイタリアのミラノに旅行し、そこでコーヒーハウスの文化をたっぷりと吸収した。  
                  
                シアトルに戻るとコーヒー文化の情熱と芸術的センスをスタバに降り注いだ。  
                1987年茶色のエプロンを緑色に替えた。そこからスタバの新しいチャプターが始まる。  
                  
                それからスタバはシカゴ、バンクーバー、国境を接する隣国のカナダ、カリフォルニア、米国の首都ワシントンDC、ニューヨークへと布石を打った。  
                  
                そして陸続きのカナダを別にして、初の海外店を1996年にオープンした。ターゲットとなったのは何処だと思いますか?  
                  
                北太平洋を横断し・・・  
                ここでも船乗り、ペリー提督、捕鯨船が頭に浮かぶ。  
                  
                1996年 日本  
                1998年 ヨーロッパ  
                1999年 中国  
                  
                その後の20年間で、毎週何百万人の顧客を惹きつけるグローバル企業に成長した。  
                そして何万という店舗が世界中の街角で常連を、そして新規の顧客をクラスメートのように迎えてくれる。  
                  
                緑色のマーメイドは哺乳動物なのだろうか?  絶滅危惧種でないことだけは確かだ。  
                  
                スタバの物語はハワード・シュルツの物語でもある。  
                  
                以上  
                  
                東西南北研究所  
                                                                                                                                      
                                                                                                                                      
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                 ご意見、ご感想、ご要望をお待ちしております!     
                      
                 http://www.fis-net.co.jp/Myanmar     
                      
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                発行元:ミャンマーメールマガジン事務局( magmyanmar@fis-net.co.jp )                                                                                                                                                               
                                                                                                                                                                                
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