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<ミャンマーで今、何が?> Vol.487
2022.04.04
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━━【主な目次】━━━━━━━━━━━

■国家の指導者を解説

 ・01: 下街の知恵比べ

 ・02: 演説原稿のポイント

 ・公式ツイッター(@magmyanmar1)

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・01:下街の知恵比べ

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今年1月中頃の事だった。季節はまだ暑くもなく、爽やかな昼過ぎの事だ。黒っぽい制服を着た、明らかにYCDC職員たちが手分けして、向かいのビルの、すべての階段の入口で何か作業を始めた。

こちら側のビルのベランダから異様な雰囲気を直ぐに察知し、乱れ咲くブーゲンビリアの陰に身を潜めた。同様に屈んだ梁山泊の一人がスマホのひそひそ話で貴重な情報をゲットしてくれた。

下街ビルの階段下1階には上階の各家庭へ水道水を汲み上げるポンプが設置されている。その使用量を計測するメーターのヒューズを職員総出で取り外し、本日から年度末の3月一杯は電気・水道水を使用出来なくしたという情報である。

下街住民は結束して、クーデター反対の電気使用量不払い運動を昨年一年間継続してきた。結果として市民と国軍の知恵比べとなった。

水道水は一部には飲料水にも使用するが、シャワー・トイレ・炊事・洗濯に重大な影響を及ぼす。
電気の停電には馴れているが、水道水は盲点であった。市民側は一年分の電気代金を現金で支払わされた。分割なら遣り繰りできるが、一年分問答無用の取り立てには市民は泣いた。その一日だけで国軍は全額を現金で回収出来た。
国軍を甘く見てはイケない。若者も市民も煮え湯を飲まされた一日だった。



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・01:演説原稿のポイント

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3月27日(日)は国軍記念日だった。翌日の日刊英字紙には第一面から第7面まで、その日に行われた多彩な行事、軍事パレードから貴顕を招待しての晩餐会まで、の関連記事が豊富なカラー写真と共にビッシリ掲載されている。

特に第4-5面には国軍グラウンドでスピーチした総司令官の演説原稿全文が見開きで掲載されている。内容を解説すると言いながら、大幅に遅れたことをお詫びしたい。

ポイントは、スーチー派の閣僚・官僚・地方自治体・支持政党、及びそれらに任命されたすべての個人・組織を、イノセントな人たちを虐殺した“テロリスト集団”と声高に決め付け、“テロリスト集団”とは絶対に交渉しない。それどころかヤツらを全滅させるとまで言明しています。

プーチンのウクライナ殺戮を臭わせる不気味な演説です。総司令官の異常なほどのロシア贔屓及びプーチン崇拝の態度からして、手本となるウクライナとの停戦・和平交渉が先行して決着する事を願わずにはいられません。

見開きの演説全文ですが、各段落の冒頭に“Comorades,”という呼び掛けを12回も使用しています。これこそ共産主義国で多用される“同志諸君”という意味で、ソ連時代のプーチンのみならず、“アウンサンと三十人の志士”を連想させる、古臭い時代遅れの呼び掛けと解釈しました。
これは個人的見解です。

総司令官を甘く見ていましたが、今後は気を引き締めて作戦を練りたいと思います。

旧世代のスマホのバッテリーが20%に減ってきました。自動消滅の危険があるので、中途半端ながら発信します。

以上


東西南北研究所




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