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 <ミャンマーで今、何が?> Vol.441
 2021.06.30
 http://www.fis-net.co.jp/Myanmar
 
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 ━━【主な目次】━━━━━━━━━━━
 
 ■小バカが大馬鹿に!?!その5
 
 ・14: 6月から7月は一年の分岐点
 
 ・15: MAHの経歴概略
 
 ・16: 過去の人物シュエマン紹介
 
 ・17: パインナップルは今が食べ時
 
 ・公式ツイッター(@magmyanmar1)
 
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 ・14:6月から7月は一年の分岐点
 
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 2021年波乱の半年が過ぎた。国際社会は大量殺人を阻止できなかった。今すぐにでも柔軟な頭に切り替えるべきだ。若者の発想法がもとめられている。
 まだ半年あるとノンビリしていたら時間に飲み込まれてしまう。先を急ごう。
 
 軍隊は、体育会系同様に、ランクが一つ違うだけで天国と地獄の世界である。
 
 その上下関係から、MAHがどれほど小モノか検証していきたい。
 
 
 
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 ・15:MAHの経歴概略
 
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 バックナンバーVol.221から抜書きしてみた。
 
 1956年7月3日ダウェイ出身。
 2010年6月シュエマンの後任として陸海空3軍の参謀長就任。
 2011年3月30日単主絵の後任として国軍最高司令官に就任。
 2013年3月上級将軍に昇進。
 
 ミャンマーでは国家公務員の定年は60歳。その直前に軍法規を勝手に改正してMAHは特例として、定年退職を5年間延長し65歳まで国軍最高司令官に留まる事が出来るようにした。
 やりたい放題である。
 
 あと数日後の7月3日に65歳の誕生日を迎えるのが全市民から総スカンの、とある人物である。
 
 クーデター決起時には、半年後に国民総選挙を行うと発表したが、ご承知の通り、一年以内に、そして現在は2年以内にとなっている。
 
 ご賢察の通り、この恥知らずは、見識が無いどころか、軍人の風上にも置けない、長期展望がないのである。
 
 MAHは計画など全く無く、翌日単主絵の誕生会が開催され、シュエマンなど大勢の先輩将軍に顔合わせするのを極度に怖れ、待った無しでクーデターに突入したと言う推論は、読者からは一笑に付されている。
 
 だがノンポリは人並み以上に頑固である。Stay-at-Homeで閉じ籠もり、何度も何度もシミュレーションを行った。量子コンピュータは使用しなかったが同じ結論に辿り着く。
 
 評論家並の知見をお持ちの皆さん、是非ともご教示頂きたい。MAHがクーデターに走った真の理由を!
 
 同じバックナンバーから引用したい。
 「タイのメディアによれば、MAHはタイ国訪問時、子供のいないプラム・テンスラノンダ元将軍(タイ王室枢密院総裁)に対し養子になりたいと申し出認められたとある。これはMAHの亡き父親が同将軍と両国軍トップ同士であったためとされている。この記事はミャンマーでは報じられなかった。独裁者単主絵の下では国軍トップと言えども使い捨てだから、MAHも万一の保険を掛けたものと推測される」
 この延長線上で、今回のロシア訪問は国軍から駆逐された場合の亡命先保険と言う勘繰りも推理の一部とすべきである。
 
 
 
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 ・16:過去の人物シュエマン紹介
 
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 MAHと比較してこの人物を見つめて欲しい。
 同時にこの二人を陰で操る超大物の存在を感じ取って欲しい。
 
 Vol.220によればシュエマンは1947年生れでテインセインより2歳年少。だが軍政権においては単主絵、マウンエイに次ぐNo.3の地位。ちなみにテインセインはNo.4。
 
 肩書に“トゥラ”の称号が付くのは、1988年少数民族の武装勢力カレン民族同盟との戦闘で武勲をたて受賞した称号で、本人の姓名ではない。
 
 2005年陸海空三軍の統合参謀長となり、単主絵の右腕と言われた。
 
 そのシナリオに則り2010年8月に軍籍を離脱し軍服を脱いだ。2010年の総選挙でシナリオどおりに当選し、伝統的な民族衣装に着替えた。そして2011年1月31日にミャンマー連邦議会の下院議長に就任と言うよりも、これらはすべてテインセイン大統領と同じく単主絵の一存で決められた。
 
 テインセインが大統領に就任し、次々に改革案を打出し実行していくと、あの苦虫を噛み潰したようBookishな大統領の人気がウナギ登りとなった。国内だけでなく海外はもっと凄かった。ネイピードを訪れる海外の要人がテインセインを褒めちぎった。
 
 武闘派のシュエマンとしては面白くない。いつの頃からか“オレは下院議長よりも大統領に成りたかった”と吠えるようになった。海外の主要メディアにもそう語っている。
 
 テインセインはそのような欲望は一度も口にしたことは無い。彼は雲上人の真面目で忠実な家来である。
 
 だがシュエマンとしては、オレはNo.3でテインセインよりも上位、雲上人の右腕なんだゾと言う驕りがある。
 
 アブナイ!アブナイ!ここでシュエマンの人事考課にイキナリ危険信号が灯った。
 
 前に述べた通り、この頃から単主絵がシュエマンを危険視するようになった。
 その雲上人による処分が2015年8月12日のUSDP内部の政変である。詳細はVol.158を参照。
 
 始末される遥か前のシュエマンの行状を検証しておきたい。
 
 テインセインの国内外での人気が高まるにつけ、シュエマンはテインセイン以上の民主化改革派になろうとした。そこで必要以上にスーチーに接近し、スーチーとは同志のような付き合いをした。
 
 有り難いことにスーチーは憲法上絶対に大統領にはなれない。
 そこで自分が大統領に君臨して、スーチーは外務大臣にでも、いやいやそれでは失礼だ。もっと上位の首相職でも新設して、お望みの民主化政治を自由にやってもらう。こんな発言を海外の報道機関にも臆面もなく語るようになった。
 
 スーチーとしては、軍人序列No.3を味方につければシュエマンが軍部を抑え憲法改正も有利に働くと読んだ筈である。そこで二人は急接近していった。
 単主絵の人事考課担当課長はこれも危険と見た。
 
 このネイピードでの政変劇翌日、スーチーは予定されていたスケジュールの全てをキャンセルした。
 この2015年は、NLD待望の総選挙が年末の11月8日に迫っていた。手持時間は3ヶ月を切っている。単主絵そして与党USDPの焦燥感は極限に達した。
 それがギリギリの政変劇である。
 
 深読みすると、ギリギリで行動を起こす所は、今回のクーデターも国軍のDNAと見て良いだろう。
 
 
 
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 ・17:パインナップルは今が食べ時
 
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 ここまで記述したところで、謎の人物が熟れた匂いのパインナップルとマンゴーを土産に訪ねてくれた。
 
 昨日のNo.2ソーウィンのビルマ語FBには誰もが首を傾げていると言う。どの筋から漏れた情報か全く不明だと言う。特に現地マスコミ関係者が疑問視していると言う。
 
 それでノンポリの疑惑をぶつけてみた。念の為にと日刊英字紙を確認した。6月28日月第一面にMAH一行が、27日午後ロシアを発ち、27日午後11時にネイピード軍用飛行場に到着した記事と写真が掲載されている。
 
 出迎えの筆頭はこのソーウィンである。この時点ではMAHはFBの記事は誰からも知らされていないとしよう。
 どの国にもご注進!ご注進!のゴマすりは存在する。MAHの耳に入るのは時間の問題だ。ソーウィンが白を切っても、ひと悶着起こるのは避けられない。
 謎の人物には興味があるので耳をダンボにしてくれと頼んだ。
 
 ジュースたっぷりのパイナップルの香りが部屋中に広がる。
 血なまぐさい事件がヤンゴンでも頻発しているが、発砲者は普段着の男に限られている。
 
 犠牲者は一般の男女であったり、制服組の警官・兵士であったりしている。
 国軍発表を鵜呑みにしてはダメと解説してくれた。混乱に落とし入れ、恐怖をばら撒くため、身元のハッキリしない殺人鬼が横行するようになったと語ってくれた。確かに麻薬中毒者や刑務所の住人を放逐し市中を不安に落とし入れるのは国軍の常套手段であった。
 それを見極めることが必要となる。
 
 だが一方で反政府側は軍事訓練を施し、国防軍に武力で対抗するとのウワサも流れている。
 愚かな事をすべきではない。人殺しは敵の専門分野である。敵いっこない。ウワサだけでも敵の思うツボである。
 
 その点ではスーチーの非暴力運動が正しい。
 
 今朝の新聞で閃いた。
 28日はロシアとMAHの記事が掲載されている。
 29日と今日30日はMAHにひと言も触れていない。
 謎の人物に問い質した。彼もそこに注目していると言った。
 
 南国のフルーツが美味いので、今日はここまでとしたい。
 
 ヤンゴン時間6月30日お昼の0時00分丁度。これから発信。
 
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