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                <ミャンマーで今、何が?> Vol.392
 2020.11.17
 http://www.fis-net.co.jp/Myanmar
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 ━━【主な目次】━━━━━━━━━━━
 
 ■食文化は人生を豊かにする
 
 ・01: 2020年11月16日(月)午後8時発表
 
 ・02: 教育の原点は家庭では?
 
 ・03: 寿司が喰いたくなった!
 
 ・04: おーいちごなな
 
 ・05: YouTubeで観る食の世界!
 
 ・公式ツイッター(@magmyanmar1)
 
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 ・01:2020年11月16日(月)午後8時発表
 
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 陽性感染者数合計:70,161名
 新感染者数合計:1,167名
 死者数合計:1,599名
 退院者数合計:53,299名
 現在検査中:15,263名
 出典:保健スポーツ省
 
 11月8日ミャンマーの総選挙、スーチー率いるNLD党の大勝利で終わった。しかし、全国的外敵COVID-19が爆発しはじめた。海外情報と協調してパンデミックスの撲滅が最優先課題となりそうだ。“Withコロナ”などの和製英語に騙されてはいけない。
 
 
 
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 ・02:教育の原点は家庭では?
 
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 友人から便りが届いた。
 日本一美味いと言われた寿司屋のオヤジが、朝の仕入れの途中にバイク事故で亡くなったという。特別に愛着のあったこの寿司屋についての思い出が語られていた。
 
 話も達者だが、筆も立つこの友人の便りは、いつも長考させられる。
 私は言語崩壊、家庭崩壊が21世紀の今、世界中で勃発しているとメルマガに書いた。
 人類が会話能力を失いはじめたという意味である。
 
 この友人のような会話、メールが出来るなら、毎日飛込んでくる痛ましいニュースは起こるまい。事故が発生しTVレポーターの質問も、返ってくる応えもひと言で終わってしまう。話が展開しないのだ。好きか嫌いか?良いか悪いか?で終わってしまう。
 
 友人の便りは言ってみれば、テキサスヒットで、受け手は内野手が駆けつけるべきか、外野手なのか迷ってしまう。そこで当方はヘボ将棋のように長考してしまう。内野手なら頭を越されて振り返り、慌てて追かける。外野手ならダッシュして廻り込んでで迎え捕る。
 
 たった一個のボールだが、内野手と外野手では対応が180度異なる。友人の会話、そしてメールは、このように物語を発展させてくれる。だから座談の名手でもある。彼となら飲んでも、食っても楽しい。
 
 男女何人かのお子さん、そして多くのお孫さんたちに囲まれ、そして嫁さん婿さん、それからそのご両親を含め、相手を慮る心がある。その心は言葉となって現れ、会話が立派な家庭を作り上げる。それがお便りからほのかに伝わってくる。
 
 友人の便りに刺激されて言うのだが、教育の原点は学校ではない。ブランド名門校でもない。教育の原点は家庭にあるとする私の教育理念に合致し、それを見事に実証してくれている。
 
 教育という言葉は大上段に構えているが、アナタがキリストでない限り、人生のスタートは選ばれた唯一個の精子と卵子の偶然の出遭いからはじまる。
 
 いま二世、三代目が問題にされるが、同じ父親同じ母親から生まれても、兄弟姉妹まず性格は異なる。精子と卵子の偶然の出遭いから“とつきとおか”、すなわち10ヶ月と10日の間、胎児は母親の胎内で過ごす。
 
 私の教育理論は精子と卵子の偶然の出遭い、その瞬間からスタートする。
 それを教えてくれたのが、数多くの海賊版DVDおよびBBC講座の大学教授連中であった。
 例えば『HUMAN BODY』by Robert Winston、『Life Before Birth ? In the Womb』、
 『What Happens to Babies’ Brains when you Speak Parentese?』などであった。
 
 科学の進歩が凄いと思うのが、ムカシは超音波スキャナーで観る胎児の姿や、月面探査、天体望遠鏡などはガサガサ、ボンヤリとしか見えなかった。だが今は違う。解析度が格段に進歩している。地球の夜景などズームインしてもクッキリ、一本の道が通じていることが、カラーで鮮明に見ることが出来る。
 
 そして前回の町山智浩のインフォメーション『ダースレイダーX町山智浩“アメリカの今〜米大統領選は映画より面白い?”』で、二歳児の脳内における制御不可能な爆発期を教えてもらった。そこで私の語学教育の仮説理論も解析度が格段にあがった。
 
 メルマガで何度も書いたが、語学教育に対応できるプラットフォームはすでに三歳の幼児の脳内で完璧に出来上がっているというのが、私の三歳児仮説理論である。
 
 ムカシの話しだが、40歳の外交官に英語を教えたことがある。英語が苦手で三流国にしか派遣されないと話してくれた。欧米の一等国に挑戦したいと英語を再開した。だが国許での40歳−3歳=37年間の間違った教育の垢が染み付いており、拭い去るのに絶望的時間を要した。
 
 ひと言で言えば、変なプライドと教養が邪魔をし、3歳児の純な気持になれないのである。その点一般的な話しだがミャンマー人はイノセントなほど素直で、上達が早い。
 
 教育という高尚な言葉を使うとき、それは教育などクソ喰らえ!という個人的反撥心から出たものである。気取っていえばアンチテーゼである。
 
 
 
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 ・03:寿司が喰いたくなった!
 
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 その友人からのメールで無性に寿司が喰いたくなった。罪作りなメールでもある。それからYouTubeを片っ端から探ってみた。そして出遭ったのがコミックの『美味しんぼ』シリーズ。『The Heart of Sushi/EP09Part1』『The Heart of Sushi/EP09Part2』の前編・後編だ。友人のメールを思い起こさせるような内容だった。
 
 久しぶりに旨いウィスキーを開けて、Oishinboシリーズの他の番組も大半鑑賞した。その前に用意したのが、スーパーOceanで買ってきた大き目のChinese Yam(*長いも)である。別の友人がヤンゴンまで届けてくれたアルミのおろし金が役に立つ。それにキッコーマンと練りワサビも手許にある。これで十分だ。
 
 
 
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 ・04:おーいちごなな
 
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 私は西暦2000年にヤンゴンにやってきた。それ以前の1990年代だったと思う。
 日本では“おーいちごなな”(*O-157赤痢菌に似た強いベロ毒素)という世界最大規模の食中毒事件が発生した。
 
 記憶は不確かだが、日本の細菌学者が、緑茶にO-157の培養菌を浸すと3時間で50%が死滅し、5時間でほとんど消滅するという学説を発表した。その新聞記事を切り抜いた記憶がある。特にCOVID-19でStay-At-Homeとなってからは、この話しを想い出す。
 
 実はあれ以来、自宅で食事をするとき、緑茶の出がらしを捨てずにご飯に載せ、マヨネーズ、海苔などのフリカケ、シラス干し、大根おろし、お茶漬けなどと、味に工夫しながら食事をするクセがついてしまった。
 
 そして偶然の弾みで南洋のミャンマーにやってきた。そこでTea-Leave-Saladという名物料理を知った。密かな個人料理がミシュランに認められた気分だ。それ以来ミャンマーとは相性が良い。だが正直言えば、油でまぶし固いピーナッツを混ぜたお茶ッ葉サラダは私の好みではない。
 
 ヤンゴンでもミャンマー緑茶は手に入る。だが慣れ親しんだ日本産緑茶が私は好きだ。
 問題はタンニンの苦味で、味付けには独自の工夫が必要だ。それ以来、ツバキ科の常緑低木であるThea sinenisを初め、奥行きの深い“茶”の歴史から、ボストン“TeaParty”まで暇があれば調べている。
 
 何ら科学的根拠は無いが、“イワシの頭も信心から”で、新型コロナ対策として“緑茶”は有効と思っている。創価学会や大川隆法の幸福の科学よりも、私にとってははるかに効果があると信じている。
 
 
 
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 ・05:YouTubeで観る食の世界!
 
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 折角のYouTubeである。さらにお勧めしたいのが、BBCの『The London Markets』である。
 新鮮市場は築地や豊洲だけと思ったら大間違いである。世界の大都市には隣接して、NYにもパリにも一大市場がある。COVID-19を機会に、私は世界のマーケットを覗いてきた。
 
 
 フランス語のGibier(*ジビエ)は、彼らが狩猟民族だということを市場から学ばせてくれる。その一方で広大な葡萄畑とワイナリーも歴史が古い。食の文化は多種多様である。
 
 NHKの『人間は何を食べてきたか』このシリーズで世界の主要食文化が見えてくる。
 GoTo・・Eatなどチープな満腹感に見えてくる。これは日本語なので是非ともお勧めしたい。
 
 ついでにコメディドラマ『Chef 2014 Full Movie』もお勧めだ。LAのトレンディなレストラン・オーナーのダスティ・ホフマンは古典的フランス料理に固執して要求が厳しい。
 主役のジョン・ファブローは革新的シェフで、ついには衝突し辞めてしまう。
 
 彼がシナリオを書き、プロデューサー・監督も務めるが、2014年という製作年を考察したい。すでにアメリカではSNSはとっくに広まっており、メニューをパソコンで作ってしまう。レストラン評論家が注文した料理をテーブル席からブログ発信し批評する。
 
 ケチをつける批評家にぶちきれたシェフがAsshole(*ケツの穴=汚い場所)という侮蔑用語を連発し、高級ワインを無料で提供し取り繕うとするオーナーの面前で批評家を罵倒する。高級料理店での諍い場面も居合わせた一般客がスマホでSNSへ流す。日本に置き換えると今の出来事のようだ。
 
 この映画は2014年にリリースされた。ということは、それ以前にこの映画は製作に入ったはずだ。このことからオーバーに言えば、日米間で、そしてアメリカ・ミャンマー間で約10年近くの時差があるということである。
 
 このシェフの離婚した前妻および男の子(*当時10歳)という三者間での、割り切ったアメリカ式付き合い方が実によく描写されている。離婚後は日本だとわだかまりがあるが、アメリカではお互いをリスペクトした大人の会話が成り立っている。
 
 その点でアメリカには民主主義が根付き、日本にはアメリカを真似した形式主義しかないように見えてくる。
 
 飛躍するが、この映画からナゼ?米国にトランプというモンスターが現れたのか、否トランプでなくとも、時代がトランプを産みだしたのではと、ヒントになりそうな映画でもある。
 
 この革新的なシェフはFood Truckといって、大型バスをハデハデの厨房店舗に改造してフロリダで大人気となる。このアイデアは一時世界中でマネされた。ポストコロナのビジネスを検討中の方には参考になるはずだ。
 
 オモテナシは決して日本だけのものではない。
 遠方からの朋友の来訪だが、モテナスものは何もない。気がつくとペットの愛犬が客人の腹の中に納まっている。動物愛護というなかれ、古今東西の話である。
 
 同様に『jimmy’s food factory』で検索すると、世界中何十種類もの食文化を見学できる。GoTo・・トラベルなど気にせずに世界がひとッ飛びである。大型ワイドスクリーンで堪能頂きたい。世界のトレンドも知ることが出来る。
 
 そして私の一番のお勧めは、アンリー監督監修の『EAT DRINK MAN WOMAN』である。習近平など忘れて中華料理の達人ワザを味わって欲しい。懐かしい台湾の圓山飯店の厨房も覗ける。台湾訛りの北京語も聴くことが出来る。
 
 北京に滞在したときに聴いたことがある。
 「北京ダックにしても一流コックは北京には残っていません。みんなNY、ロンドン、シンガポール、東京に逃げてしまいました」。それを実感するアンリー監督の映画である。
 
 
 ただいまのヤンゴン時間は11月17日(火)午前8時30分。日本時間はすでに同日午前11時。
     
                                                                                       
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